進化論と創造論についてのツリー式掲示板

ダーウィンの進化論、聖書による創造科学(科学的創造論)について、または科学と疑似科学について、なんでもご意見、ご感想、ご質問をどうぞ。進化論を否定するための主張も別に書き込みを禁止していません。


[400] Re:有利な突然変異
投稿者  : クリス

投稿日時: 2000年5月27日 10時36分
>>塩基の置き換えという事象が観測されているか?ということです。
>>10年前はアデニンであったが、有利な置き換えがあり、それが
>>固定されグアニンに変化したとかいう観測事実です。
>
>10年前はアデニンだったのが現在ではグアニンになっている、、、
>何を言われたいのかどうもよく理解できない。

同一個体でのことを言っているのか、ある種でのことを言っているのかですね。
同一個体のことであれば、放射線や催奇性物質の実験で確認されているはずです。
ある種でということになると、現時点ではゲノムの解析中ですからどうなんでしょう。
一つや二つの例は見つかっていそうな気がしますが。私には分かりません。

[406] Re:有利な突然変異
投稿者  : へち

投稿日時: 2000年5月28日 00時17分
どうも変異の有利・不利についての誤解があるようなので一言申し上げます。
あえて言うならば、変異そのものについては有利も不利も中立もありません。
変異が繁殖率(適応度)に影響して、その遺伝子が増えたり減ったりする現象が起こって初めてその変異が有利だった、不利だったといえるのです。
ですから、たとえ優れた変異が起こったとしても、それが繁殖率に影響を及ぼさない限り有利な変異とはいえません。
たとえ長命遺伝子があったとしても、生存に有利だと言うだけではそれが有利な変異であったとは断言できません。
逆に言えば、たとえ非常に長命となる変異があろうが、目が見えなくなる変異があろうが、繁殖率が変異前と変わらなければその変異は中立的であるといえます。


[407] 補足
投稿者  : へち

投稿日時: 2000年5月28日 00時19分
>> 不利な遺伝子の固定確率は0でしたっけ?
>理論的には0ではありませんが、非常に小さくなります。
>有利な変異が現れた直後に偶然消えることのほうがずっと現実的です。
>また、不利な変異を人工的に固定させた場合、戻し変異と言う現象
>(遺伝配列上は元通りでないことが多いが、それでもかなり回復する)が
>起きることが多いことが知られています。
>(統計上有意に…とかじゃなくて、確認しやすいということです。)

優性な致死遺伝子の場合のみ固定確率は0になります。
当たり前ですが。

[408] Re: 補足
投稿者  : PepperMyst

投稿日時: 2000年5月28日 00時30分
>優性な致死遺伝子の場合のみ固定確率は0になります。
劣性だろうと他のなんであろうと、致死遺伝子の固定確率は0です。

[409] お・ま・た・せ。
投稿者  : Chinese Italian

投稿日時: 2000年5月28日 08時29分
大変遅くなりました。女の子孫解釈レス。

>単一の蛇と女の間だけではなく、それぞれの子々孫々にいたるまで憎しみ会うと考えるといいのではないでしょうか。ところで、僕が蛇の「子孫」を抜いた事を指摘したのは、蛇=堕天使サタンとした場合に、「子孫」がついてしまうと、「女の子孫」をイエスと考えた場合、イエスはサタン当人ではなくサタンの子孫を退治する事になってしまい、少々不都合を感じたのではないかなあと思ったからです。

まず、創世記3:15の「女の子孫」ですが、この「子孫」とは、
ヘブライ語の直訳では英語で言う「種」にあたるそうです。
ヘブライ語では子どもも孫も同じ「種」という単語で扱われているそうです。
そしてここでの「種」は単数形になっていますので、複数の人間の子孫とすると
間違ってしまいます。これはやはり一人のメシヤと考えなければなりません。
ちなみに’おまえ’「蛇」はサタンが乗り移ったものと考えていいそうですが、
その「子孫」が単数形か複数形かはヘブル語の聖書がないとわからないと言ってました。
Nさんが持ってるらしいので、今日確認してきます。

もう教会へ行く準備をしなければならないので続きは夜にでも。

[410] Re: お・ま・た・せ。
投稿者  : 後藤寿庵

投稿日時: 2000年5月28日 10時23分

>まず、創世記3:15の「女の子孫」ですが、この「子孫」とは、
>ヘブライ語の直訳では英語で言う「種」にあたるそうです。
>ヘブライ語では子どもも孫も同じ「種」という単語で扱われているそうです。
>そしてここでの「種」は単数形になっていますので、複数の人間の子孫とすると
>間違ってしまいます。これはやはり一人のメシヤと考えなければなりません。

僕が「子孫」「seed」という言葉を読んだ時にもやはり単数だと思います。英語ではどちらもseedですから、蛇の方もおそらく同じヘブライ語の単語でしょう。複数形だったらseedsとか書くはず。
問題は単数である事がメシヤという特定個人である事を示さないということです。蛇と人間の戦いはおおむね個人対個人(個蛇?)の間で行われます。人間と蛇の集団同士の戦争じゃないんですから。女の子孫それぞれの個人と蛇の子孫それぞれの個人と考える事は普通にできますね。僕の以前の書き込みは、そのような解釈で書いた物です。


[411] Re: 補足
投稿者  : クリス

投稿日時: 2000年5月28日 10時45分
>>優性な致死遺伝子の場合のみ固定確率は0になります。
>劣性だろうと他のなんであろうと、致死遺伝子の固定確率は0です。
どちらが正しいのでしょう?
現実には致死遺伝子を持つ家系は存在しますし、優性致死遺伝子も存在します。
繁殖期を過ぎてから発現する致死性なら遺伝する可能性はあるのですし。。。
どう考えたらいいのでしょう。

[416] Re:長命遺伝子は適応度を高めるか?
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月28日 14時02分
前に例に挙げた apo A-I millano supergene を講演会で聞いて、なぜこういう有利な(適応度が高いという意味ではなくです)遺伝子があり得たのかという疑問です。

もしこの長命遺伝子が適応度を高めるものなら、既にそのように遺伝子が固定していたはず。
なのに今頃(サピエンス種が出現して既に35万年)、そのような点突然変異が出現したのか?

これは、へちさんが言われるように、長命遺伝子は適応度を高めるのではなく、中立だったからというのが理由だと思います。
中立だったから、長命遺伝子に突然変異が起こり(millanoの逆)、短命になっても、適応度は変わらず、長命遺伝子は偶然によって消滅したし、また逆に偶然によって出現したりを繰り返しているのではないか。
と、推測したんですが、、、

[420] Re:有利な突然変異
投稿者  : あき

投稿日時: 2000年5月28日 16時57分
はじめまして。最近この掲示板を見つけ楽しく拝見させていただいていました。

>塩基の置き換えという事象が観測されているか?ということです。
>10年前はアデニンであったが、有利な置き換えがあり、それが
>固定されグアニンに変化したとかいう観測事実です。

塩基の置換は技術的には可能です。ノックアウトマウスの作成がその例と
いえるのではないでしょうか。
同種個体間の同遺伝子における塩基配列の差異は珍しいことではないと思います。
その検出も一般的な手法だと思います。

塩基配列の突然変異が存在することは実験的事実であり、確認することも可能ですが、
自然状態でこれが原因で新しい形質ができることは多細胞生物では非常にまれであるので、
観察することは困難だと思います。しかし同遺伝子の多型や遺伝子ファミリーの存在は
タンパク質レベルでの分化の証拠ですし、これは種の分化につながるのではないかと
思います。


[421] Re:有利な突然変異
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月28日 17時00分
>20年に一つの変化が30億塩基対もあるゲノムで起こって観測可能でしょうか?

難しいでしょうけど、もっと観測技術が進むことを祈るばかりです。

>通行人さんの言われる「進化論の検証」とはどういうことでしょうか?
>
>新しい種が出現するところを目の前で観察すること?

新種を出すのが一番でしょうけどそれは無理ですから。
進化を間接的に説明する実験、観測のことです。

>>(僕は、進化論で説明できる現象もあるだろうが、多くの生物については
>>説明はできないんじゃないか?という立場です。)
>
>多くの生物では説明できない、とするそれは何でしょう?

はは(^^;、いや多くの生物では説明できないとすると、
「それは神が創りました」
という信仰が深まると言うことなんです。

[422] Re: 歴史を扱う科学
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月28日 17時05分
>沈降説が科学的に実証されたと認めていただけるのなら、同様に進化論も科学的に実証されたと認めていただけることと思います。サンゴ礁が沈降していくのを観察した人はいませんし、実験もできません。しかし沈降説は科学的に検証されました。

沈降説読ませてもらいました。説得力があります。頭の中で
映像でシミュレーションもできます。
ところが、進化論って頭のなかでシミュレーションができないんです。

>進化論も同様に、歴史を扱う科学の方法論によって実証されました。沈降説がぶ厚い石灰岩とその下の火成岩を予測したように、進化論もさまざまな予測を行い、検証されました。進化論を認めないのであれば、沈降説やその他地質学などのさまざまな歴史に関する科学の成果も認めないということになります。

まだ薦めていただいた本は無いのですが、それでは例えば「目」が出来上がる
様をどのように今の進化論で説明できるのでしょうか?

[423] Re:有利な突然変異
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月28日 17時34分
>はじめまして。最近この掲示板を見つけ楽しく拝見させていただいていました。

あきさん。はじめまして。

>塩基配列の突然変異が存在することは実験的事実であり、確認することも可能ですが、
>自然状態でこれが原因で新しい形質ができることは多細胞生物では非常にまれであるので、
>観察することは困難だと思います。

全くのど素人な質問です。仮に多くの生物の塩基配列を正確に測定できたとして、
ある突然変異による塩基置き換えが、ある種(というかある種の群れ)に
広がっておりやがては固定するであろうとの観測は不可能なのでしょうか?

つまり、今100万種もあるのですから、それを生み出すためには多くの
塩基置換が行われた、また行われているはずです。
塩基レベルである種が進化している様を観測できないのでしょうか。

または観測できないとしたらそれは観測技術の問題であって、もし凄い技術が
開発されたら観測は可能となるのでしょうか?

>しかし同遺伝子の多型や遺伝子ファミリーの存在は
>タンパク質レベルでの分化の証拠ですし、これは種の分化につながるのではないかと
>思います。

あきさんは(何度も書き込んでくどいのですが(^^:)例えば「目」という
部品の発生も進化論で説明がつくとお考えですか?

[424] Re: 生物進化を考えるについて
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月28日 17時45分
>種の定義は基本的に遺伝子交流がない=交雑しないということであり、
>ある程度以上変異が蓄積されると別種になるというものではありません。

僕が進化論から受けるイメージはその「ある程度以上変異が蓄積されて
(そして自然淘汰が働いて)別種になる」というものです。

>そして、植物は簡単に別種を作ります。ゲノムのセット数が変わっても致命的な変化が起きにくいこと、
>一つの個体でも繁殖できることなどが理由ですが、
>野外でも起きているし、品種改良でも良く使われています。
>現在の小麦なんかはその一例です。

植物は進化論で明確に説明できる部分があるんですね。
全ての植物は単に自然発生した。。。ビッグバンの初期条件で
決まっていた。。。やっぱり腑に落ちないですねぇ。。。

[425] 人工生命
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月28日 17時46分
まだ単細胞生物の項目しか読んでいませんが、、、

アセンブラやコンピュータプログラミングに詳しい人に突っ込んでほしいのですが、
(私もふだんアセンブラを使いますし、コンピュータウイルスの作成をしたことも
あります。)このように命令系を作成し、仮想マシンおよび仮想CPUを複数作り、
命令を実行しながらランダムにメモリ中のビットパターンを変更(命令の実行も時々エラーを起こす)
していけば、人工生命のサイトで書かれている結果に別段特に新しいインパクトは
私は受けませんでした。なるようになったという感じです。
#ただ、各種パラメータの調整は大変だったでしょうけど。

敵の位置を確認して、メモリ中を逃げ回ったりするルーチン
などが新たに生成したというならば「凄い!」と単純に思えましたけど。
#ただ、アドレス指定用のNOPが最初は4バイト長だったのに3バイト長に変化する
#さまは面白かったです。「入り組んだ進化」ではコピールーチンが異変により
#うまく繋がった感じですね。

#しっかし、所々で「コードが失われました」とありますが、だったらもう一度プログラム
#動かせばいいでしょうに!

[426] Re: 歴史を扱う科学
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月28日 17時56分

>沈降説読ませてもらいました。説得力があります。頭の中で
>映像でシミュレーションもできます。

あっ、いわゆる創造論というやつですが、面白い仮説ですが
あまりに多岐に渡っていて僕には真偽のほどは解りません。

ですので、生命は6000年より前からいたとか、
その辺りの説明でしたら僕は素直に納得してしまいます。

[427] Re:有利な突然変異
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月28日 19時15分
>多くの生物では説明できない、とするそれは何でしょう?

「信仰」の書き込みをしてしまいましたが、JA50さんの書き込みを

とする「と」、それは何でしょう?

と読み間違えてしまいましたm(..)m。

目のないものにどうやって目が出現したのか?羽のないものにどうやって羽が
出現したのか? これらについて疑問を抱きますとどうも進化論では
納得がいかなくなるのです。
例えば位置と運動量は同時に測定できないとか、感覚的に「え?」と思う
事象については、それを説得する実験なり観測データなりが必要だと
思うのです。ところが進化の実験/観測は無理(そう)ですし、感覚的にも
どうも納得できないものなのです(僕にとっては)。
「多くの生物では説明できない」というのは、僕の理解不足かもしれないのですが、
進化論に対する僕の今の気持ちです。
# ですので最後に 〜ないか? を付けておきました(^^;

[428] 長命遺伝子は適応度を低める(こともある)
投稿者  : マヤー小

投稿日時: 2000年5月28日 19時29分
>これは、へちさんが言われるように、長命遺伝子は適応度を高めるのではなく、中立だったからというのが理由だと思います。
>中立だったから、長命遺伝子に突然変異が起こり(millanoの逆)、短命になっても、適応度は変わらず、長命遺伝子は偶然によって消滅したし、また逆に偶然によって出現したりを繰り返しているのではないか。
>と、推測したんですが、、、

 長命遺伝子は適応度を低めることもあります。前に紹介したnatureの記事(Walker et. al., nature 405, 296 - 297 (2000))にそれが紹介されています。この論文では、age1という遺伝子に変異をもつ線虫が実験に使われました。野生型の線虫と、age1に変異をもつ長命の線虫を
混ぜて、ある条件で何世代か繁殖させたところ、集団中に占める野生型の比率が世代を経るごとに上がりました。つまり長命の虫は淘汰されてしまいました。
 「ある条件」とは、「餌がたくさんある状態と飢餓状態を周期的に繰り返す」という条件です。age1はもともと飢餓に対応するための遺伝子です。これが壊れると、寿命は伸びますが虫は飢えに弱くなります。実験室ではいつも餌をもらえるけど、野外ではそうはいきません。
age1がこわれていたら、その虫は寿命が来る前に(そして子供を作る前に )餓死する確率が高くなります。線虫は親の寿命を犠牲にして子孫を残しているというわけです。
そういえば、有名なdaf遺伝子も飢餓に対応するための遺伝子ですね。

というわけで、個体を長命にする遺伝子変異は野外では不利になりえます。
もちろん、中立な長命遺伝子があってもおかしくありません。その遺伝子をもつ個体が子供さえ無事つくれればどんな遺伝子も淘汰されることはないですから。

[429] Re:有利な突然変異
投稿者  : あき

投稿日時: 2000年5月28日 19時33分
書き方が足りなかったようです。申し訳ありません。

>全くのど素人な質問です。仮に多くの生物の塩基配列を正確に測定できたとして、
>ある突然変異による塩基置き換えが、ある種(というかある種の群れ)に
>広がっておりやがては固定するであろうとの観測は不可能なのでしょうか?

可能だと思います。ヒトほど複雑でなく、世代交代の速い種であれば現在でも可能だと
思います。全ての塩基配列を求めなくても、塩基配列の変異を追う方法はありますから、
親から子へと塩基配列レベルでの変異を追うことは可能でしょう。
ただし膨大な手間と時間がかかると思いますが。だから困難だと言ったわけです。
また分子進化を追うのでしたら偽遺伝子の変異を見ていけば簡単かもしれません。

>あきさんは(何度も書き込んでくどいのですが(^^:)例えば「目」という
>部品の発生も進化論で説明がつくとお考えですか?

それはちょっとずるい質問のような気がします・・・。進化論で個々の事象をすべて
説明することはまだできていないのでは?(もし眼の発生について理論がすでにあるの
でしたら、私の勉強不足です)。逆に質問させていただきます。
同じ光受容体でも単純なものから複雑なものまであるのはなぜでしょうか?
しかもおおまかにですが複雑さが系統樹にそっているのはどういう理由でしょうか?

また、ヒトの同じタンパク質のアミノ酸配列に多型があるのはあるのはなぜでしょうか?
もし進化とか分化とか無いのでしたら全てのヒトで同じタンパク質は同じ配列になるの
ではないでしょうか。

ちなみに以前からの疑問ですが、ゲノムプロジェクトで求まるのはある個体の塩基配列の様
な気がするのですが。これが一般的なヒトの配列だとどうしてわかるのでしょうか。
どなたか教えてください。



[430] Re: 歴史を扱う科学
投稿者  : NATROM

投稿日時: 2000年5月28日 22時09分
>沈降説読ませてもらいました。説得力があります。頭の中で
>映像でシミュレーションもできます。
>ところが、進化論って頭のなかでシミュレーションができないんです。

沈降説は歴史を扱う科学の方法論の中でも、もっともわかりやすい部類に入りますからね(だからこそ沈降説を例にあげたんだけど)。進化論についても、沈降説と同様に、検証可能な予測(沈降説でいえば、サンゴ礁を掘ったらどうだろうか、という予測)を行い、検証されました。進化論は沈降説に比べて広い事象を扱うので、予測もさまざまな面から多角的に行われます。沈降説のように直感的にピンとくる予測ばかりとは限りません。なぜそのように予測できるか理解するために、バックグラウンドの知識が必要となる場合もあります。

こればかりは本を読んで勉強してくれとしか言いようがありません。しかし、勉強して納得できたときには喜びを伴います。進化論は、科学の中でも面白く奥が深い分野ですので、努力する価値はあると思います。私個人の経験としては、「なぜレミングが集団で海にとびこんで大量に死ぬのか?」「なぜハチやアリは社会を築くのか?ハチやアリ以外にはシロアリがいるが、なぜハチやアリのワーカー(いわゆる働きアリ)はすべてメスなのに、シロアリのワーカーはオスとメスとがいるのか?」などといった疑問に納得できる回答を得たときには感動すら覚えました。優れた科学的仮説が持っている美しさを、進化論も持っています。

>まだ薦めていただいた本は無いのですが、それでは例えば「目」が出来上がる
>様をどのように今の進化論で説明できるのでしょうか?

単純な目から段階を踏んで変化してきたと説明されています。それぞれの段階で、目はその持ち主に有用でした。現在、さまざまな段階の目が見られます。

[431] Re: 長命遺伝子は適応度を低める(こともある)
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月28日 22時39分
> 長命遺伝子は適応度を低めることもあります。

これも考えてみました。
たとえば、肥満遺伝子。
これなど、いつも飢餓状態にいた我々の先祖にとれば適応的な遺伝子だったはずです。
少ない食べ物をよく吸収し、飢餓に備えて脂肪分として皮下になどに蓄える遺伝子。
それが、飽食の時代には適応度を低めている可能性が強い。特に、まだ繁殖能力のある若い時に心筋梗塞を起こしたり、糖尿病になったりすれば。

まさに環境次第で、同じ遺伝子でも適応度を高めることもあれば低めることもあるということになりますか。

[432] Re:有利な突然変異
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月28日 23時02分
>可能だと思います。ヒトほど複雑でなく、世代交代の速い種であれば現在でも可能だと
>思います。

そうなりますと、「世代交代の速い様々な種の塩基を調査することによって
種の変動が起きているようであれば進化論の根拠の1つとなりますが、逆に
塩基は全く変化せず、種は全く変動していないようであるとなれば
進化論にとって不利なデータが得られる」と理解してよろしいでしょうか?

>同じ光受容体でも単純なものから複雑なものまであるのはなぜでしょうか?
>しかもおおまかにですが複雑さが系統樹にそっているのはどういう理由でしょうか?

物作りをする場合、最初は単純なもの、次第にそれを改良して複雑/高度なもの
という流れは極自然です。生物が創造されたという見方をしても不自然さは
ありません。
# いや、全く非科学的な書き込みでした。m(..)m

>また、ヒトの同じタンパク質のアミノ酸配列に多型があるのはあるのはなぜでしょうか?
>もし進化とか分化とか無いのでしたら全てのヒトで同じタンパク質は同じ配列になるの
>ではないでしょうか。

うっ、これは中立説で説明できるのでしょうか。
ところがそれと「進化」は必ずしも結びつかないと思います。DNAに変化が
起きてきたのはよく解りました。しかし新しい機能が発生すると言う「進化」
はまた別の問題です。

獲得形質が遺伝するのであれば、僕は進化論を実に科学的合理的な理論だと思
います。しかし遺伝しない。そして進化の原動力は突然変異+自然淘汰と
聞いた時から進化論に対する違和感が今日までついてまわってます。

[433] Re: 補足
投稿者  : PepperMyst

投稿日時: 2000年5月29日 00時12分
>現実には致死遺伝子を持つ家系は存在しますし、優性致死遺伝子も存在します。
>繁殖期を過ぎてから発現する致死性なら遺伝する可能性はあるのですし。。。
ちょっと言葉足らずでしたか。
生まれてこないとか、発芽しないといった変異を考えていたもので。
正確には子供を残せない致死遺伝子というべきでしたね。(致死ってそういうことだと思ってたけど)
固定というのは種のすべての個体の遺伝子座が置き換わるということなので、
優性と劣性の差はほとんど無いはずです。
固定する前に復帰変異ができて元のものが消えた場合どう言うべきなのか良く分かりませんけど。

[434] Re:有利な突然変異
投稿者  : あき

投稿日時: 2000年5月29日 00時41分
>そうなりますと、「世代交代の速い様々な種の塩基を調査することによって
(略)

そう解釈されても結構です。この現象はRNAウイルスでは観察されていますし、
酵母でも可能だと思います。多細胞生物ですと大変な労力が必要だと考えられますが。

>うっ、これは中立説で説明できるのでしょうか。

私が言っていたのはDNAの塩基配列に変化が生じ、種の中で保存されることがある、
ということで、中立説とは直接関係はありません。

>ところがそれと「進化」は必ずしも結びつかないと思います。DNAに変化が
>起きてきたのはよく解りました。しかし新しい機能が発生すると言う「進化」
>はまた別の問題です。

確かに塩基の突然変異だけでは新しい機能の発生例は少ないでしょう。有名な鎌状赤血球の
例があるので皆無とは言いませんが(他の例は存在するかどうか知りません)。
しかし転座、重複などの遺伝子突然変異を含めれば、新しい機能を持つタンパク質ができた
例は多数あるのではないでしょうか。近い機能を持つものでしたらファミリーを形成する
受容体やヘムタンパクはその例ですし、全く違う機能の例としてはクリスタリンとこれと
類似の配列を持つ酵素の例があります。
これらの例はDNAの変異とタンパク質の進化の関連を示唆したものだと考えられます。
もっともアミノ酸配列が似ているのは神様が流用しただけだといわれるとそれまでですが。
またタンパク質の進化だけで種の分化を完全に説明することもできません。

>獲得形質が遺伝するのであれば、僕は進化論を実に科学的合理的な理論だと思います。

これは意味がよく分かりません。もう少し詳しく教えていただけませんか。

[435] Re:有利な突然変異
投稿者  : 後藤寿庵

投稿日時: 2000年5月29日 00時44分
通行人Zさんにはドーキンスの「ブラインド・ウォッチメイカー」がお勧めかも。

[436] Re: 補足
投稿者  : へち

投稿日時: 2000年5月29日 09時11分
>>優性な致死遺伝子の場合のみ固定確率は0になります。
>劣性だろうと他のなんであろうと、致死遺伝子の固定確率は0です。

そうそう、そうでした。
次の世代に伝わる確率と固定確率を混同していました。
補足のつもりが全然補足になりませんでしたね。

[437] Re:有利な突然変異
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月29日 09時15分
>そう解釈されても結構です。この現象はRNAウイルスでは観察されていますし、
>酵母でも可能だと思います。多細胞生物ですと大変な労力が必要だと考えられますが。

了解しました。では今後、多くの実験がされ進化論に真偽がつけられる
ようになることを期待しています。

>確かに塩基の突然変異だけでは新しい機能の発生例は少ないでしょう。有名な鎌状赤血球の
>例があるので皆無とは言いませんが(他の例は存在するかどうか知りません)。
>しかし転座、重複などの遺伝子突然変異を含めれば、新しい機能を持つタンパク質ができた

変異による新しいタンパク質の生成というのは不思議さも感じませんし
まったくその通りだと直ぐに納得ができます。

>またタンパク質の進化だけで種の分化を完全に説明することもできません。

かつて1度しか起きたことがない現象であるとか、観察対象が巨大、
もしくは地球から離れてしまっているとかですと「仮説」で終わっていたしかたないと
思うのですが、目の前にある、しかも100万種以上もある種ですから、
種の分化の(間接的な)観測ができると思ったし、あきさんも可能である旨
書かれましたので、是非是非やっていただきたいものです。

>>獲得形質が遺伝するのであれば、僕は進化論を実に科学的合理的な理論だと思います。
>
>これは意味がよく分かりません。もう少し詳しく教えていただけませんか。

進化の全てを説明するには至りませんが、種の多様性をほとんど説明
できると思います。「○○をしているうちにその機能が発達して今に至った」
という説明で多様性を説明できると思ったのです。
なんで「羽」が生えたのかは依然として謎ですが。。。

[438] Re: 補足
投稿者  : クリス

投稿日時: 2000年5月29日 09時41分
>生まれてこないとか、発芽しないといった変異を考えていたもので。
>正確には子供を残せない致死遺伝子というべきでしたね。(致死ってそういうことだと思ってたけど)
生物学ではそう定義するのかもしれません。
医学的には「形質が発現すると致命的となる遺伝子」をいいます。
舞踏病とか家族性大腸ポリポーシスなどが子供を残せる致死遺伝子の例でしょう。

>固定というのは種のすべての個体の遺伝子座が置き換わるということ
なるほど、そうでしたか。へちさんと同じ勘違いをしていました。


[439] Re:有利な突然変異
投稿者  : 安賀須若人

投稿日時: 2000年5月29日 11時52分
あきさんと通行人Zさんのやり取りで気になることがありましたので
少し横から割り込みます。

>>うっ、これは中立説で説明できるのでしょうか。
>
>私が言っていたのはDNAの塩基配列に変化が生じ、種の中で保存されることがある、
>ということで、中立説とは直接関係はありません。

中立説自体は、蛋白質等の遺伝的多型を説明する理論として登場しています。
対立する説(論争時)は、平衡説(ドブジャンスキー)です。
中立説では、遺伝的多型は中立遺伝子が
集団内に広がる過程で固定あるいは消滅するまでを観察しているのだと説明します。
ここで、遺伝的多型というのは集団内で異なる遺伝子型が存在することで
良く知られている例ならABO血液型などがあります。
(あきさんは恐らく人種の系統による違いの方を念頭に置いて書かれたのだと思います)
中立説の理論的な取扱いでは、
集団内(遺伝子プール)が全てある遺伝子型になる確率だけでなく
いろいろな程度に集団内で広まって消滅するという確率についても
考慮して中立遺伝子が固定する確率を求めています。
(木村さんは本業は集団遺伝学者で、
確率過程的な集団遺伝学の研究で名声を樹立した人です。)
中立説と平衡説の論争の決着について言えば
中立説の方が少ない仮定で無理なく分子時計の一定性を説明できる点と、
分子時計の早さ(核酸残基の置換速度)が、
偽遺伝子で最大の早さになるという予測が実証されたということが
大きかったようです。

[440] Re:獲得形質の遺伝
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月29日 12時47分
>進化の全てを説明するには至りませんが、種の多様性をほとんど説明
>できると思います。「○○をしているうちにその機能が発達して今に至った」
>という説明で多様性を説明できると思ったのです。
>なんで「羽」が生えたのかは依然として謎ですが。。。

ダーウィンの説では説明不可能な現象は確認されていませんが、獲得形質の遺伝という仮説では説明できない現象があります。
例えば、獲得形質の遺伝で、社会性昆虫の進化を説明できるでしょうか?
働きバチは子孫を作りません。彼らの獲得形質が、どのように女王から子へと伝わるのでしょうか?

また、生物進化の考えるでも紹介されていましたが、抗生物質に一度も接触させることなく耐性を細菌に獲得させることができることを、どうやって説明するのでしょうか?

なぜ羽が生えたかというのは、何に適応してという意味なのでしょうか?
もしそうなら、いろいろ考えられますが、検証するのは困難でしょう。
羽の進化は、ダーウィニズムの反証にはなり得ません。

[441] Re:目のないものにどうやって目ができたか?
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月29日 14時10分
>目のないものにどうやって目が出現したのか?羽のないものにどうやって羽が
>出現したのか? これらについて疑問を抱きますとどうも進化論では
>納得がいかなくなるのです。

これからどんどんゲノムが解析されていくでしょうから、かなりなシナリオが描けるようになるとは思います。
しかし、今は、推測の域を出ない。特に、目とか羽とかいう軟部組織の進化は化石に残りにくいですから。

目の最初は、一般的な化学反応組織でしょう。
その中に、光に反応するやつが出てきて、そのためにないやつより少し有利になった。
こういう単に光に反応するだけというのは単細胞生物にもいます。
いったん、こういう組織ができれば、後は自然淘汰が精巧な組織へと進化させてくれます。

羽も同じ。
最初は、うろこが少し毛羽立った、それが保温に少し有利だった。
後は、精巧な羽へとまっしぐらです。

まぁ、しかしこういうのは単なる推測です。
証拠がないんですから、何とでも言えます。

[442] Re:有利な突然変異
投稿者  : あき

投稿日時: 2000年5月29日 15時57分
安賀須若人さんコメントありがとうございます。

>あきさんと通行人Zさんのやり取りで気になることがありましたので
>少し横から割り込みます。
>
>>>うっ、これは中立説で説明できるのでしょうか。
>>
>>私が言っていたのはDNAの塩基配列に変化が生じ、種の中で保存されることがある、
>>ということで、中立説とは直接関係はありません。

これまた言い方が足りなかったようです。確かにここだけ読むとそういうコメントが
きますね。
言いたかったことは、DNAの塩基配列に変異が生じること、このために同じタンパク質に
おける多型が生じることは、観察的あるいは実験的(人工的に突然変異を生じさせる場合)
事実であるということです。もちろん中立説で説明できることではあり、逆に言えば
中立説をサポートする事実であるといえると思います。
DNAが変異するという事実の話をしているのに中立説という理論の話をすることは、論理的に
おかしいと指摘したかったのです。今思えば揚げ足取りのような気がしますが・・・

[443] Re:有利な突然変異
投稿者  : あき

投稿日時: 2000年5月29日 16時44分
>種の分化の(間接的な)観測ができると思ったし、あきさんも可能である旨
>書かれましたので、是非是非やっていただきたいものです。

誤解されているようですね。観察できるのはDNAの変異あるいはこれから生じるタンパク質
の変異です。これが直接種の分化に直接関連すると考えられるRNAウイルスでは分化が生じる
ことが観察されていますが、多細胞生物の分化を観察することはどんなに長生きしても
不可能だと思います。ウイルスで観察されるだけでは何故いけないのでしょうか?

>変異による新しいタンパク質の生成というのは不思議さも感じませんし
>まったくその通りだと直ぐに納得ができます。

新しいタンパク質の生成は新しい形質の獲得といっても間違いないと思います。
なぜ生物には新しく形質を獲得する能力があるが、進化することはないといえるの
でしょうか?

>進化の全てを説明するには至りませんが、種の多様性をほとんど説明できると思います。
>「○○をしているうちにその機能が発達して今に至った」という説明で多様性を説明
>できると思ったのです。なんで「羽」が生えたのかは依然として謎ですが。。。

ではもし獲得形質が遺伝するのならば進化を認めるということでしょうか?
獲得形質が遺伝するのならば種の分化や多様化を認め、突然変異と自然選択では
これを認めない理由は何でしょうか?


[444] Re:有利な突然変異
投稿者  : PepperMyst

投稿日時: 2000年5月29日 17時34分
>「○○をしているうちにその機能が発達して今に至った」
>という説明で多様性を説明できると思ったのです。
何かをするとその機能を発達させるというシステム自体が進化の結果です。
つまり、獲得形質が遺伝しても起源の問題は先送りされるだけです。

[445] Re: 生物進化を考えるについて
投稿者  : PepperMyst

投稿日時: 2000年5月29日 18時30分
>>種の定義は基本的に遺伝子交流がない=交雑しないということであり、
>>ある程度以上変異が蓄積されると別種になるというものではありません。
>
>僕が進化論から受けるイメージは

いやこれはイメージがどうとか言う話ではなくて、生物学の定義だから突っ込んだ話をすると避けて通れないんだけど。
「進化」も同じ。生物学ではいいものも悪いものも引っくるめて遺伝的な変化を進化と呼ぶので誤解しないでください。

#というか、世間一般のイメージのままでは厳密な議論ができない。

[447] ゲノムプロジェクト
投稿者  : 識

投稿日時: 2000年5月30日 12時09分
初めまして、通りがかりの研究者の端くれです。
進化に関しては知識はあまりないのですが、啓蒙活動を(笑)


>ちなみに以前からの疑問ですが、ゲノムプロジェクトで求まるのはある個体の塩基配列の様
>な気がするのですが。これが一般的なヒトの配列だとどうしてわかるのでしょうか。
>どなたか教えてください。

簡単にいえば、これは暫定配列です。
現場にいる者としては、これが標準だとは思ってません。
サンプル数としては1つであり、より多くのサンプルが必要です。
ゲノムは多形に満ちており、それが個人の個性となります。
もし同じだったら、それこそクローンでしょう。

おそらく、これからさき、多くのサンプルが遺伝子単位で解析されると思われます。
その結果、メジャーな配列と、マイナーな配列があらわれると思います。
ある種における統計的にメジャーな配列は存在するでしょうが、
その配列だって、進化の系統樹から見ればマイナーかも知れません。
どれが本流であるか支流であるかなど、進化からいったらナンセンスでしょう。
ゲノムにも、遺伝子にも、種にも、本流はありません。

[448] Re: ゲノムプロジェクト
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月30日 12時28分
識さん、はじめまして。

私も疑問に思っていました。
特にがらくた部位の変異は大きいと予想されるのに、そういう多形をゲノムの解析ではどうしているのか、、、

ゲノムプロジェクトで解析しているヒトゲノムは、だれか一人のゲノムなんでしょうか。
それとも、何人もの人からゲノムを取り出し、それを分析しているのでしょうか。

もし、何人もの人から取っているのなら、それらに存在する多形はどういうように?
ここはこうなっている人もいるとかいうように発表するんでしょうか?

[449] Re:有利な突然変異
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月30日 13時15分
> 誤解されているようですね。
>多細胞生物の分化を観察することはどんなに長生きしても
>不可能だと思います。

私は多細胞生物についてのみ関心をもって書き込みをしてきました。
ですので、別のスレッドになりますが、ウイルスについてはその通りである旨
書き込んでいます。あきさんとのやりとりでは明言せず、曖昧になっていたようです。

私はだから、分化についてそれを見せろなんて書いた覚えはないですよ。
種が分化するならばそれに先だって、多くの重要な場所での塩基の置き換え、
または欠落、付加、という現象が起き、そしてそれが種(というか群)に
広がっているのが観測できないであろうか?と書いたつもりです。
その広がる速度が観測できないであろうか?と。

別に1人の寿命が限られているから観測が不能なわけではなくって(弟子がやればいい)、
例えば観測技術がまだ不十分であるとか、観測が1000年規模で行う必要が
あるとかで無理なんでしょうか。
# 上で書いた速度を、多くの種で調べ上げるにはおおよそで構いませんが
# どれくらいの観察期間が必要なのでしょうか?

また、観察ができないとしますと、進化をどの様にに理解すればいいのでしょうか?
一つの仮説にすぎないという捉え方で構わないのでしょうか?

>ウイルスで観察されるだけでは何故いけないのでしょうか?

逆に質問させていただきます。ウイルスといわゆる高等生物、構造がかなり
異なっております。なぜウイルスで起きた現象がそのまま高等生物に起きるというの
でしょうか?

[450] Re: ゲノムプロジェクト
投稿者  : 識

投稿日時: 2000年5月30日 13時31分
>私も疑問に思っていました。
>特にがらくた部位の変異は大きいと予想されるのに、そういう多形をゲノムの解析ではどうしているのか、、、

 多形に関しては、別のプロジェクトが引き継ぐでしょう。
 ゲノム解析に求められているのは多形の解析ではなく、
 おおまかな遺伝子の存在箇所と、その制御領域の配列の決定です。

余談ですが、多形解析は個人のプライバシーに関わります。

>ゲノムプロジェクトで解析しているヒトゲノムは、だれか一人のゲノムなんでしょうか。
>それとも、何人もの人からゲノムを取り出し、それを分析しているのでしょうか。
>
>もし、何人もの人から取っているのなら、それらに存在する多形はどういうように?
>ここはこうなっている人もいるとかいうように発表するんでしょうか?

 申し訳ありません。個人であるか、複数であるかは存じ上げません。
 もし、複数であれば、ゲノムプロジェクトの配列はキメラになります。 
 #Nature読んできた方がいいかな。

 話を広げておいてなんですが、別にどうでも良いことではないでしょうか?
 進化を見るのであれば、ゲノムよりミトコンドリアDNAが向いています。
 多形が重要視されるとすれば、遺伝子や発現調節に関与する場合です。

さて、精度99.9%で配列を読んだとします。
残り0.1%のほとんどは多形がおこりやすい配列なのです。
ダイナミックに変動しているゲノムを完全に捉えることは不可能です。
くり返しますが、ゲノムの全配列を決定するわけではなく、
ゲノム上にある遺伝子等の構造を把握するのがゲノムプロジェクトです。

[451] Re: ゲノムプロジェクト
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月30日 13時52分
>ダイナミックに変動しているゲノムを完全に捉えることは不可能です。
>くり返しますが、ゲノムの全配列を決定するわけではなく、
>ゲノム上にある遺伝子等の構造を把握するのがゲノムプロジェクトです。

なるほど!

以前から疑問に思っていたのが、実は私の思い違いに起因するものだった。

[452] Re: ゲノムプロジェクト
投稿者  : あき

投稿日時: 2000年5月30日 13時59分
識さんはじめまして。

ご回答ありがとうございます。

>簡単にいえば、これは暫定配列です。
>現場にいる者としては、これが標準だとは思ってません。
>サンプル数としては1つであり、より多くのサンプルが必要です。

ということは一個体について暫定的サンプルとしての配列を求めている。と解釈して
よろしいでしょうか。

進化とは関係ないのですがもう少し教えて欲しいことがあります。
GeneBankに登録されている配列も一例と考えた方がよいのでしょうか?
(ちなみにどういう基準でアクセッション番号は決めているのでしょうか?)
ご存じでしたら教えてください。

[453] Re:種分化の観察実験
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月30日 14時04分
>私はだから、分化についてそれを見せろなんて書いた覚えはないですよ。
>種が分化するならばそれに先だって、多くの重要な場所での塩基の置き換え、
>または欠落、付加、という現象が起き、そしてそれが種(というか群)に
>広がっているのが観測できないであろうか?と書いたつもりです。
>その広がる速度が観測できないであろうか?と。

オオモリエダジャクだったかな、あの工業暗化は遺伝子頻度の変化を観察した有名な例。
それも、そういう遺伝子頻度の変化が起こるにはこれくらいの淘汰圧がかかっているはずだという予想もその通りだったことが分かった。
その他、フィンチの嘴の変化やアフリカのなんとかいう湖の魚の例などなど、、、

>逆に質問させていただきます。ウイルスといわゆる高等生物、構造がかなり
>異なっております。なぜウイルスで起きた現象がそのまま高等生物に起きるというの
>でしょうか?

何をもって高等生物とするかの定義の問題もからんできますが、こういう実験はどうでしょう?

ショウジョウバエを自然界から隔離し、実験室で交配を繰り返す。
そのショウジョウバエと自然界のショウジョウバエとが、いつまで交配可能かを調べるんです。
任性のある雑種ができなくなったときが、種分化の時点だ、というのはどうでしょう?

人間の一世代では難しいかもしれませんが、100世代くらいで可能じゃないかしら。

でも、私が進化生物学者なら、こんな実験はやりたくないですね。
もっと興味深いそしてもっと早く結果の出る実験をやりたい。 

[454] Re:種分化の観察実験
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月30日 14時47分
>オオモリエダジャクだったかな、あの工業暗化は遺伝子頻度の変化を観察した有名な例。
>それも、そういう遺伝子頻度の変化が起こるにはこれくらいの淘汰圧がかかっているはずだという予想もその通りだったことが分かった。
>その他、フィンチの嘴の変化やアフリカのなんとかいう湖の魚の例などなど、、、

僕の勉強不足で何ともいえないのですが、それが僕のまさに期待していたデータであるか、
それとも人工生命のように「その位の変化はなるべくしてなったのでは?」
と思うか、、、まずは勉強してみます。例の「ブラインドウォッチメーカー」
に書いてあるのでしょうか?

>でも、私が進化生物学者なら、こんな実験はやりたくないですね。
>もっと興味深いそしてもっと早く結果の出る実験をやりたい。 

効率のいい、そして説得力のある進化論検証の実験方法が望まれますね。

[455] Re: ゲノムプロジェクト
投稿者  : 識

投稿日時: 2000年5月30日 16時30分
>ご回答ありがとうございます。

未熟者ですので、間違いなどあるかも知れません。
私見も入っておりますので、公式見解とは違うかも。

>ということは一個体について暫定的サンプルとしての配列を求めている。と解釈して
>よろしいでしょうか。

 一個体かはわかりませんが、結果は暫定的なものです。
 もしかするとサンプル数も1ではなく複数かも知れません。
 それでも、将来的に変化する可能性がありますので暫定です。
 大体の特徴がつかめれば、プロジェクトは成功です。
 個体ごとのゲノムが大きく違ったら
 ホモサピエンスの歴史も書き直さなくてはなりませんね。

>進化とは関係ないのですがもう少し教えて欲しいことがあります。
>GeneBankに登録されている配列も一例と考えた方がよいのでしょうか?

 ある種の一つの遺伝子でも複数の配列が登録されていることもあり、
 数塩基ですが異なることがあります。
 マウスなどが分かりやすいのですが、由来の系統が違うと配列も違います。
 大体は中立的な変異であり、大差はありません。

>(ちなみにどういう基準でアクセッション番号は決めているのでしょうか?)
>ご存じでしたら教えてください。

 利用者なので良く分からないのですが、
 英字2桁が由来、後ろは(おそらく)通し番号ではないでしょうか。

[456] 遺伝学電子博物館
投稿者  : 識

HP    : http://www.nig.ac.jp/museum/

投稿日時: 2000年5月30日 17時21分
自己フォローです。

ヒトゲノムプロジェクトでは複数のサンプルが用いられています。
しかも、取り決めはないみたいです。

国立遺伝学研究所「遺伝学電子博物館」を御紹介しておきます。
生物種の遺伝学>ヒト(左フレーム一番下)>ヒトゲノムの「ヒト」とは誰のこと?
をごらんくださいませ。

「進化と遺伝」という項目もあるので、そちらもどうぞ。

[457] Re:訂正>オオシモフリエダジャク
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月30日 17時53分
オオシモフリエダジャクでした。
自然淘汰が、確かに遺伝子頻度を変化させる、それも自然界で実際に起こっているという決定的な証拠です。

写真は推薦図書の「新版図説 種の起源」のP305に載っています。

なお、
>効率のいい、そして説得力のある進化論検証の実験方法が望まれますね。
これですが、進化というのは、地球が丸いというのと同じ程度の事実です。
地学や天文学者はたぶん誰も地球が丸いというのを実験で確かめようなどとはしないでしょう。
いまさら。
それと同じ程度に、進化生物学者は進化それ自体を確かめようなどという実験はたぶん誰もしないでしょう。
いまさら。

私が例えとして出したショウジョウバエの種分化実験でも、人間の何世代もかけてやるような価値のある実験じゃないです。

[458] Re:有利な突然変異
投稿者  : クリス

投稿日時: 2000年5月30日 18時04分
>私はだから、分化についてそれを見せろなんて書いた覚えはないですよ。
>種が分化するならばそれに先だって、多くの重要な場所での塩基の置き換え、
>または欠落、付加、という現象が起き、そしてそれが種(というか群)に
>広がっているのが観測できないであろうか?と書いたつもりです。
>その広がる速度が観測できないであろうか?と。
これは色々な実験で確認されていますけど?

>また、観察ができないとしますと、進化をどの様にに理解すればいいのでしょうか?
>一つの仮説にすぎないという捉え方で構わないのでしょうか?
二つの意味で誤解があるのでは?
一つ。一度しかおきないことを観察することはできません。歴史学や考古学、宇宙物理学、などは仮説にすぎないという捉え方で構わないですか?
二つ。犬や猿やショウジョウバエが進化するところを観察できたとして、さて、それは人が進化した証拠になるでしょうか?

>>ウイルスで観察されるだけでは何故いけないのでしょうか?
>
>逆に質問させていただきます。ウイルスといわゆる高等生物、構造がかなり
>異なっております。なぜウイルスで起きた現象がそのまま高等生物に起きるというの
>でしょうか?
ウイルスで起きた現象がDNAやRNAの変化であるなら、それはより高等な生物のDNAやRNAでもおきると考えて良いのでは?

[459] Re:訂正>オオシモフリエダジャク
投稿者  : クリス

投稿日時: 2000年5月30日 18時13分
>それと同じ程度に、進化生物学者は進化それ自体を確かめようなどという実験はたぶん誰もしないでしょう。
>いまさら。
そんなことありません。
ガリレオの実験(重いものと軽いものは同時に落ちる)も、地球が丸いことの証明も、光速の不変も、進化の観察も、日々実験されつづけています。


>私が例えとして出したショウジョウバエの種分化実験でも、人間の何世代もかけてやるような価値のある実験じゃないです。
ショウジョウバエの交配不能種の実験なら確かやられているはずでは?
結構簡単に成功するはずです。

[460] Re:交配不能実験
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月30日 18時36分
>ショウジョウバエの交配不能種の実験なら確かやられているはずでは?
>結構簡単に成功するはずです。

そうなんですか、知らなかった。
人工的にあるグループを隔離し、自然群と交配実験してみる、というのは実験自体は簡単でしょうが、時間がえらく長くかかるんじゃないかと想像したんですが、、、

>ガリレオの実験(重いものと軽いものは同時に落ちる)も、地球が丸いことの証明も、光速の不変
>も、進化の観察も、日々実験されつづけています。

例えば光速を計る実験でも、いまさらマイケルソンモーレーもないでしょう。
より実験精度を上げたとか、あるいは他の何かのための副目的とか、そういうことでやられているのではないでしょうか。
新しい何かを検証するための副産物として光速度を計るというのをやるでしょうが、光速度一定ということだけの検証というのが、今もやられているのでしょうか?

進化の実験というのも同じだと思いますが。
今さら、進化という事実を検証するということだけのための実験なんて意味があるんでしょうか?

[461] Re:訂正>オオシモフリエダジャク
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月30日 19時10分
>オオシモフリエダジャクでした。
>自然淘汰が、確かに遺伝子頻度を変化させる、それも自然界で実際に起こっているという決定的な証拠です。
>
>写真は推薦図書の「新版図説 種の起源」のP305に載っています。

どうもありがとうございます。週末本屋に直行します。

>それと同じ程度に、進化生物学者は進化それ自体を確かめようなどという実験はたぶん誰もしないでしょう。

僕なんかの(偏屈者)にとっては、ぐぅの音も出ない程の説明がないと
進化を納得できないのです。

でも、どうなんでしょう。進化を実験で検証できるとなれば、多くの
学者さんは、あらゆる生物に対して実験するんじゃないでしょうか?

[462] Re:長命遺伝子は適応度を高めるか?
投稿者  : へち

投稿日時: 2000年5月30日 20時29分
>前に例に挙げた apo A-I millano supergene を講演会で聞いて、なぜこういう有利な(適応度が高いという意味ではなくです)遺伝子があり得たのかという疑問です。

有利≠(ノットイコール)適応度が高い、というのは重要な点だと思います。
ここで誤解すると、話がかみ合わなくなってしまうので。
あの議論の流れからすると、有利=適応度が高いと取られかねないと思います。

>これは、へちさんが言われるように、長命遺伝子は適応度を高めるのではなく、中立だったからというのが理由だと思います。
>中立だったから、長命遺伝子に突然変異が起こり(millanoの逆)、短命になっても、適応度は変わらず、長命遺伝子は偶然によって消滅したし、また逆に偶然によって出現したりを繰り返しているのではないか。
>と、推測したんですが、、、

妥当な推論だと思います。
ただ、適応度が高い遺伝子でもやはり偶然によって消滅することもあるので、個人的には中立だと言ってしまうのはちょっと早いかなあ、なんて気もしますが。

[463] Re:交配不能実験
投稿者  : へち

投稿日時: 2000年5月30日 20時39分
>>ショウジョウバエの交配不能種の実験なら確かやられているはずでは?
>>結構簡単に成功するはずです。
>
>そうなんですか、知らなかった。
>人工的にあるグループを隔離し、自然群と交配実験してみる、というのは実験自体は簡単でしょうが、時間がえらく長くかかるんじゃないかと想像したんですが、、、

ドブジャンスキーの実験ですね。
ショウジョウバエの一系統を別々のビンで飼育し、その数年後に交配させると、その子供は不妊になっていたらしいです。

[464] Re: お・ま・た・せ。
投稿者  : Chinese Italian

投稿日時: 2000年5月30日 21時29分
しばらく「サーバーにアクセスできませんでした」となってたので
てっきり出入り禁止になったかと思ったら、こうして来られたってことは
そうでもないみたい?なんともはや、激遅レスになってしまいました。

>僕が「子孫」「seed」という言葉を読んだ時にもやはり単数だと思います。英語ではどちらもseedですから、蛇の方もおそらく同じヘブライ語の単語でしょう。複数形だったらseedsとか書くはず。
>問題は単数である事がメシヤという特定個人である事を示さないということです。蛇と人間の戦いはおおむね個人対個人(個蛇?)の間で行われます。人間と蛇の集団同士の戦争じゃないんですから。女の子孫それぞれの個人と蛇の子孫それぞれの個人と考える事は普通にできますね。僕の以前の書き込みは、そのような解釈で書いた物です。

そこまで知っていながらこれほどにも解釈が違うのには驚きですね。
ところでこの創世記はユダヤ人によって書かれ、編集されたものですよね。
それならばその解釈はユダヤ人に聞いてみるのがいちばん正確ですよ。
部外者のあなたがいくら推理したところで、本人の意思に反しては
解釈が間違うのも当然でしょうね。

[465] Re: 知恵の実と人の罪と神の罪、神は全知全能か?
投稿者  : Chinese Italian

投稿日時: 2000年5月30日 21時31分
>>ただ、この3章15節は「(蛇)と女」、「また」、「(蛇)の子孫と女の子孫」
>>という2つの「敵意」が存在するように見えます。実のところ、オイラ
>
>単一の蛇と女の間だけではなく、それぞれの子々孫々にいたるまで憎しみ会うと考えるといいのではないでしょうか。ところで、僕が蛇の「子孫」を抜いた事を指摘したのは、蛇=堕天使サタンとした場合に、「子孫」がついてしまうと、「女の子孫」をイエスと考えた場合、イエスはサタン当人ではなくサタンの子孫を退治する事になってしまい、少々不都合を感じたのではないかなあと思ったからです。
>
>>最初の予言だと聞いた記憶があります。「致命傷」という言い回しは牧師のことばを
>>引用しました。蛇毒については言及されていませんでしたが、イエス様は「蛇」に噛まれて
>
>毒蛇というのは、僕が勝手に挙げた極端な例えですが、ここで言いたかったのは、人間と蛇を戦わせれば、基本的に「踏む」vs「噛み付く」という形になる(蛇は地面を這う生きものですし、おそらく中近東ではアナコンダのような巨大な蛇はいなかったでしょう)事、従って、致命傷vs軽傷という意味を込めなくてもそのような描写になるということです。蛇が人間の頭を踏みつぶす事はまず無理ですよね。ついでに、「頭を砕く」方が先に、「噛み付く」方が後に書いてありますから。これをイエスとサタンの戦いの予言と見ると順序が変です。
>
>>あれ?単なる神話じゃなくて、事実じゃなかったんですか?それとも文学的表現ですか?
>
>私はクリスチャンでもユダヤ教徒でもありませんので、創世記を事実とは考えていません。というわけで、旧約聖書はあくまで当時のユダヤ人が彼等の伝承をまとめたものであり、後にあらわれるイエスという人物とは本来無関係であろうと考えています。

[466] どひゃー
投稿者  : Chinese Italian

投稿日時: 2000年5月30日 21時33分
間違ってそのまま送信しちゃったっぺよー(恥じらい)

[467] Re:交配不能実験
投稿者  : クリス

投稿日時: 2000年5月30日 21時44分
>>ショウジョウバエの交配不能種の実験なら確かやられているはずでは?
>>結構簡単に成功するはずです。
>
>そうなんですか、知らなかった。
>人工的にあるグループを隔離し、自然群と交配実験してみる、というのは実験自体は簡単でしょうが、時間がえらく長くかかるんじゃないかと想像したんですが、、、
ショウジョウバエは世代交代が早く、遺伝的変化が観察しやすいですから。

>>ガリレオの実験(重いものと軽いものは同時に落ちる)も、地球が丸いことの証明も、光速の不変
>>も、進化の観察も、日々実験されつづけています。
>
>例えば光速を計る実験でも、いまさらマイケルソンモーレーもないでしょう。
>より実験精度を上げたとか、あるいは他の何かのための副目的とか、そういうことでやられているのではないでしょうか。
>新しい何かを検証するための副産物として光速度を計るというのをやるでしょうが、光速度一定ということだけの検証というのが、今もやられているのでしょうか?
>
>進化の実験というのも同じだと思いますが。
>今さら、進化という事実を検証するということだけのための実験なんて意味があるんでしょうか?
教育とか学習とはそういうものでは?
世界中の子供達が空気という目に見えないものが存在することを実験によって確認しています。
「いまさらそういう実験をしても無駄」などということはありません。
勿論、業績や論文にはならないでしょうが。

[468] お・ま・た・せ・2!
投稿者  : Chinese Italian

投稿日時: 2000年5月30日 22時03分
>単一の蛇と女の間だけではなく、それぞれの子々孫々にいたるまで憎しみ会うと考えるといいのではないでしょうか。

更に、ここがキリスト教では「原始福音」と呼ばれているそうで、
「彼は、おまえの頭を踏み砕き」とは
メシヤであるイエス・キリストがサタンとその勢力を滅ぼすという意味になり、
「おまえは、彼のかかとにかみつく」とは
イエスを十字架にかける、という意味になるそうです。

これがユダヤ教だと、まだメシヤは現れていないということになるんでしょうか。

>「頭を砕く」方が先に、「噛み付く」方が後に書いてありますから。これをイエスとサタンの戦いの予言と見ると順序が変です。

ま、この場合、順序はあまり重要じゃなさそうですね。

>私はクリスチャンでもユダヤ教徒でもありませんので、創世記を事実とは考えていません。というわけで、旧約聖書はあくまで当時のユダヤ人が彼等の伝承をまとめたものであり、後にあらわれるイエスという人物とは本来無関係であろうと考えています。

どうりで。納得。

[470] Re:交配不能実験
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月30日 22時40分
>「いまさらそういう実験をしても無駄」などということはありません。
>勿論、業績や論文にはならないでしょうが。

様々な種について、進化を検証する実験(が出来たとして)などやっても
業績にもなんにもならない程度のことなんでしょうか。

そうだとすると、全く今までの私の書き込みは恥ずかしいばかりです。
かなりのバカであることをさらしてしまいました。。。


[471] Re: へりくつで済みません
投稿者  : Chinese Italian

投稿日時: 2000年5月30日 23時22分
>永遠の命を手にいれたあとは罪を犯すことができなくなるのでは?
>「個人の選択」は制限されるのかな?

遅くなってすみません。とってもいい質問です。
「へりくつで済みません」なんて書く当たり良心的です。

まず、罪についてですが、全ての人間がサタンに騙されていることは
何故か罪が魅力的に見えてしまうことです。
罪を犯すことでまるで自分がヒーローになったか、あるいは大人になった、
ふっきれた存在になったように感じてしまうんです。
逆に罪のひとつも犯せないようでは一人前になれないとか、つまらないとか
カッコ悪いとか否定的に考えてしまうんです。たとえそれが悪いとわかっていても。

覚醒剤なんか例に挙げればわかりやすいでしょう。
それははじめは好奇心でも、気が付いたら中毒で抜け出せない、逆に覚醒剤に
自分が縛られていることに気づきます。これが果たして本当に「自由」でしょうか?

聖書には、とりわけ旧約聖書には現代人には厳し過ぎるとも思える戒律が多く含まれて
います。でもこれは逆に「罪」の意識をうながして本当の意味での「自由」を与える
為のものです。これを一辺に実行は出来ませんが、実は秘密が・・・・。

・・・という訳で(どーゆう訳だ?)、天国では「罪を犯さなくても済む」ように
なるんです。「我慢」したり「妥協」したりしなくてもいいんです。
Pepper Myst さんがその秘密を手に入れられることを祈って。アーメン。

[472] Re:交配不能実験
投稿者  : あき

投稿日時: 2000年5月31日 00時40分
14:00に掲示板を見てあとでレスしようと思っていたら、言いたいことはすべて皆さんに
言っていただいてました。

>逆に質問させていただきます。ウイルスといわゆる高等生物、構造がかなり
>異なっております。なぜウイルスで起きた現象がそのまま高等生物に起きるというの
>でしょうか?

これに関しては458もクリスさんと同意見です。付け加えるならば単純な系で観察された
事実を元に仮説を立てその仮説がより複雑な系の結果を矛盾無く説明できるならその仮説は
正しいと考えるのは一般的な科学の手法ではないでしょうか。(もしそうでなければvitro
実験は成立しないと思います。)これが進化にあてはまらないと考えるのはなぜでしょうか?

進化検証の実験については460のJA50さん、467のクリスさんと同意見です。
新規性もないし検証実験としてもたくさんのデータの中に埋もれてしまう研究はpaperには
ならないでしょうね。
なお遺伝子の多型を検出する方法はたくさんあります。遺伝子診断について書かれた本を
読まれればよいのではないでしょうか。これを親から子へと何世代にも渡ってやれば、
リアルタイムで追えるのでは。

ところで、
>新しいタンパク質の生成は新しい形質の獲得といっても間違いないと思います。
>なぜ生物には新しく形質を獲得する能力があるが、進化することはないといえるの
>でしょうか?
>ではもし獲得形質が遺伝するのならば進化を認めるということでしょうか?
>獲得形質が遺伝するのならば種の分化や多様化を認め、突然変異と自然選択では
>これを認めない理由は何でしょうか?

これらに対するご回答は?



[473] Re: 歴史を扱う科学
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月31日 00時42分
>こればかりは本を読んで勉強してくれとしか言いようがありません。しかし、勉強して納得できたときには喜びを伴います。
>優れた科学的仮説が持っている美しさを、進化論も持っています。

書き込んでばかりじゃ無く、勉強しないとだめですね。。。>自分。

>単純な目から段階を踏んで変化してきたと説明されています。それぞれの段階で、目はその持ち主に有用でした。現在、さまざまな段階の目が見られます。

光を感じるセンサーのような物が突然できたということは、あるいはあったのかも
しれません。そして視力の優れた変種が新種を築くというのもわかります。
進化論の部分部分は理解可能です。ところが全体をつなぎ合わせようとすると理解を
飛び越えてしまいます(--)。。。

[474] Re: ゲノムプロジェクト
投稿者  : あき

投稿日時: 2000年5月31日 01時09分
ご回答ありがとうございます。

> ある種の一つの遺伝子でも複数の配列が登録されていることもあり、
> 数塩基ですが異なることがあります。
> マウスなどが分かりやすいのですが、由来の系統が違うと配列も違います。
> 大体は中立的な変異であり、大差はありません。

なるほど!ヒトしか見てなかったので気が付きませんでした。
一つの遺伝子に関して複数あることは知っていましたが、長い配列の一部であったり、
5’あるいは3’領域を異なる長さで含んでいたりしているだけで、複数の研究者が
登録しているからいろいろあるのだろうぐらいに思っていました。
時間があるときによく見てみます。

いろいろお聞きしたいことがあるのですが、この掲示板の趣旨とは合わないと思うので
このへんにしときます。よかったらアドレス(もちろんfreeで結構です)を教えて
いただけませんか。
NATROMさん。それともこういう話もありでしょうか?

[475] Re:交配不能実験
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月31日 01時19分
> これに関しては458もクリスさんと同意見です。付け加えるならば単純な系で観察された
> 事実を元に仮説を立てその仮説がより複雑な系の結果を矛盾無く説明できるならその仮説は
> 正しいと考えるのは一般的な科学の手法ではないでしょうか。(もしそうでなければvitro
> 実験は成立しないと思います。)これが進化にあてはまらないと考えるのはなぜでしょうか?

ウイルスと多細胞生物は同一の系であると認識してよろしいのですね。構造がただ単純か複雑
かであって、基本的な生命活動の方式は全く同じであると。(全くこれは不勉強と言うか、
とてつもない勘違いをウイルスに対して抱いていた様です。)
僕の考えではそれらは同一の系ではなかったからです。根本の仕組みが異なっていると
把握していました。

> 進化検証の実験については460のJA50さん、467のクリスさんと同意見です。
> 新規性もないし検証実験としてもたくさんのデータの中に埋もれてしまう研究はpaperには
> ならないでしょうね。

了解しました。すでに進化は検証済みであって、たとえ実験したとしても、それは
小中学校でやる理科の実験などに適している程度なんですね。

> なお遺伝子の多型を検出する方法はたくさんあります。遺伝子診断について書かれた本を
> 読まれればよいのではないでしょうか。これを親から子へと何世代にも渡ってやれば、
> リアルタイムで追えるのでは。

どうも御教示ありがとうございました。

[476] Re:獲得形質
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月31日 01時20分
> >新しいタンパク質の生成は新しい形質の獲得といっても間違いないと思います。
> >なぜ生物には新しく形質を獲得する能力があるが、進化することはないといえるの
> >でしょうか?

> >ではもし獲得形質が遺伝するのならば進化を認めるということでしょうか?
> >獲得形質が遺伝するのならば種の分化や多様化を認め、突然変異と自然選択では
> >これを認めない理由は何でしょうか?

いかにバカであるかをさらしたついでなので、書かせていただきます。
高いところにある食べ物を首をのばして食べる種があり、それが何代も
続くと首が伸びてきたと言う実験なり観測なりのデータが得られたとします。
すると、キリンの首はそのプロセスを経て今日の長さになったとの説明で
十分満足の行くものだと思います。獲得形質だけで進化の全てを説明できるとは
思いませんが、多くの事柄について実データを元に説明がつけられると思います。
突然変異と自然淘汰、これにあてはまる生物種もあるでしょう。しかしながら
この2つで人間まで発生すると言うのは確率が低すぎると感じるのです。
ですので、実験による検証などがないとなかなか理解ができないと
書き込みをしていましたが、どうやら既に進化は検証済みであって進化が
解らないのは単に僕の勉強不足であるとのことのようですので、
顔洗って出直します。

[477] Re: 生物進化を考えるについて
投稿者  : あき

投稿日時: 2000年5月31日 01時33分
> 種の定義は基本的に遺伝子交流がない=交雑しないということであり、
> ある程度以上変異が蓄積されると別種になるというものではありません。
>「進化」も同じ。生物学ではいいものも悪いものも引っくるめて遺伝的な変化を進化と呼ぶ> ので誤解しないでください。

「種」の定義は決まっていますからこれでいいと思いますが、「進化」の定義はいくら何でも
この定義ではおおざっぱすぎるのでは。「遺伝的な変化」では意味が通じないと思いますが。
この際「進化」の定義について議論してもいいのではないでしょうか。

[478] Re:交配不能実験
投稿者  : あき

投稿日時: 2000年5月31日 01時43分
>>了解しました。すでに進化は検証済みであって、たとえ実験したとしても、それは
>小中学校でやる理科の実験などに適している程度なんですね。

いえいえ、実験自体は小中学校でできるレベルではなく、それなりの設備とテクニック
それに人手と時間を要するものだと思います。ただそれだけのものをかけても、結果に
対してだれも評価してくれないだけです。もちろん思いもかけない結果がでれば別ですが、
その可能性は低いとみんな考えているのではないでしょうか。



[479] Re: 恐竜について質問です
投稿者  : GОA

投稿日時: 2000年5月31日 05時21分
>もしかすると、それらが「恐竜」の生き残りだったのかもしれないですね。
>そうなると随分と最近まで生きていたことになってしまいますが。

>>(2)恐竜絶滅の原因としては隕石群が有力な説だったと思いますが
>
>実はオイラ、恐竜も人間の「開発」という環境破壊や乱獲によるものではないかと
>思ってたりします。ここ数十年で絶滅した動物はみなそうですよね。

 恐竜の絶滅は約1千万年にわたって徐々に進行したもので、隕石の衝突によって瞬時(数十年とか数百年)に絶滅したわけではありませんから、シーラカンスのように運良く生き残った種がいる可能性は否定できません。隕石の衝突は原因の1つであっても唯一のものではないと考えられます。

 それから、近年まで生き残りがいて人間とも接触があったのなら、化石ではない恐竜の骨とか人間との共存の痕跡などが見つかってもよいはずです。恐竜が近年までそれなりの個体数を維持していたとは考えづらいと思われます。

[480] Re:数年で不妊に!
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月31日 09時20分
>ドブジャンスキーの実験ですね。
>ショウジョウバエの一系統を別々のビンで飼育し、その数年後に交配させると、その子供は不妊になっていたらしいです。

げ、数年で妊性のある雑種ができなくなるんですか!

自然交配しない、というのを種の定義としたら、そのショウジョウバエは新種ということに?

[481] Re:獲得形質>そういう観察なり実験データがない
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月31日 09時26分

>高いところにある食べ物を首をのばして食べる種があり、それが何代も
>続くと首が伸びてきたと言う実験なり観測なりのデータが得られたとします。
>すると、キリンの首はそのプロセスを経て今日の長さになったとの説明で
>十分満足の行くものだと思います。

そういう実験なり観察なりのデータがないから、獲得形質という、非常に魅力的な仮説は捨てられた、ということじゃないですか。

獲得形質の遺伝というのは、仮説として非常に魅力的です。
だからこそ、自然淘汰説よりも前に主張する人が出たわけだし、そういう観察や実験データがないにもかかわらず未だにそういう説を唱える人が次々と出てくると。


[482] Re: ゲノムプロジェクト/一塩基多型
投稿者  : NATROM

投稿日時: 2000年5月31日 10時03分
>ご回答ありがとうございます。
>
>> ある種の一つの遺伝子でも複数の配列が登録されていることもあり、
>> 数塩基ですが異なることがあります。
>> マウスなどが分かりやすいのですが、由来の系統が違うと配列も違います。
>> 大体は中立的な変異であり、大差はありません。
>
>なるほど!ヒトしか見てなかったので気が付きませんでした。
>一つの遺伝子に関して複数あることは知っていましたが、長い配列の一部であったり、
>5’あるいは3’領域を異なる長さで含んでいたりしているだけで、複数の研究者が
>登録しているからいろいろあるのだろうぐらいに思っていました。
>時間があるときによく見てみます。
>
>いろいろお聞きしたいことがあるのですが、この掲示板の趣旨とは合わないと思うので
>このへんにしときます。よかったらアドレス(もちろんfreeで結構です)を教えて
>いただけませんか。
>NATROMさん。それともこういう話もありでしょうか?

OKです。tree式の利点は話がわき道にそれても大丈夫なことでしょう。ガンガンやってもらって結構です。

一塩基多型は最近のトピックの一つですから、私も興味があります。だいたい、300-500塩基に一つの割合で一塩基多型があるそうです(ヒトの場合)。たいがいは中立的な変化なのでしょうが。

[483] Re: お・ま・た・せ。
投稿者  : NATROM

投稿日時: 2000年5月31日 10時09分
>しばらく「サーバーにアクセスできませんでした」となってたので
>てっきり出入り禁止になったかと思ったら、こうして来られたってことは
>そうでもないみたい?なんともはや、激遅レスになってしまいました。

多分ネオシティのサーバートラブルなのでしょう。この掲示板は進化論と創造論について学ぶためのページですので、たとえ創造論者であろうと出入り禁止になることはありません。ご心配なく。

[484] Re:絶滅
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月31日 10時26分
>実はオイラ、恐竜も人間の「開発」という環境破壊や乱獲によるものではないかと
>思ってたりします。ここ数十年で絶滅した動物はみなそうですよね。

恐竜が6500万年前に絶滅してなければ、そもそも人類という存在もあるわけない。
だから、恐竜が人間の開発という環境破壊や乱獲によって絶滅したんだ、などという考え自体がトな考えです。

それと、人類によって絶滅させられた動物種は数知れませんが、人類登場以前にも多数絶滅しております。
生物種は99.9%が絶滅しているんです。

なお、話が変わりますが、恐竜が絶滅しなかったら哺乳類の大放散もなかったという理由で、だから哺乳類が恐竜より劣っていたなどということはないです。
中生代にも哺乳類がたくさんいたし、彼らは彼らでしぶとく生きていた。
新生代で、トカゲの仲間はしぶとく繁栄している。
トカゲの仲間は哺乳類より劣っているなどということは、自分が属する哺乳類に対する人間の身びいきに過ぎない。

[485] Re: ゲノムプロジェクト
投稿者  : 識

HP    : http://www.nig.ac.jp/museum/

投稿日時: 2000年5月31日 11時42分
>なるほど!ヒトしか見てなかったので気が付きませんでした。
>一つの遺伝子に関して複数あることは知っていましたが、長い配列の一部であったり、
>5’あるいは3’領域を異なる長さで含んでいたりしているだけで、複数の研究者が
>登録しているからいろいろあるのだろうぐらいに思っていました。
>時間があるときによく見てみます。

多くのものは同じ配列で長さが異なるだけでしょう。
しかし、時には別の研究者から投稿された配列があります。
私の卒論のテーマの遺伝子がこれでして、苦労しました。
大体の場合は別名で登録されているはずです。
特殊なケースかも知れませんが…。

[486] Re:数年で不妊に!
投稿者  : へち

投稿日時: 2000年5月31日 12時42分
>自然交配しない、というのを種の定義としたら、そのショウジョウバエは新種ということに?

なりますね。
実験的に種が作られたことはないという人もいますが、これはその反証になるでしょう。

[487] Re:新種誕生
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月31日 14時18分
>なりますね。
>実験的に種が作られたことはないという人もいますが、これはその反証になるでしょう。

知らなかったぁ、、、

細菌やウィルスなら、数十年という単位で新種誕生がありえるが、高等生物(多細胞生物でかつ有性生殖するというくらいの意味)では無理だろうと思っていました。
それが数年で新種誕生とは!

ドブジャンスキーですか、その論文、できればその実験について解説した一般書みたいなものをご存じなら教えてください。
通行人さんも興味あるのではないかしら、、、

[488] Re:オオシモフリエダジャク>フィンチの嘴
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月31日 14時23分
自然淘汰と形質の変化、それらの観察例、などというのに興味がおありなら、「フィンチの嘴」という本がおもしろいのではないでしょうか。

「フィンチの嘴」
ガラパゴスで起きている種の変貌
ジョナサン・ワイナー著
早川書房
2200円
ISBN4-15-207948-7

[489] Re: お・ま・た・せ。
投稿者  : 後藤寿庵

投稿日時: 2000年5月31日 18時13分
>ところでこの創世記はユダヤ人によって書かれ、編集されたものですよね。
>それならばその解釈はユダヤ人に聞いてみるのがいちばん正確ですよ。
>部外者のあなたがいくら推理したところで、本人の意思に反しては
>解釈が間違うのも当然でしょうね。

ユダヤ人(メシアニックジューを除く)に聞いたら、その箇所がイエスの予言だ
なんて言わないでしょうね。メシアをあらわすという解釈はひょっとしたら
あるかもしれません。

また、新約にしろ旧約にしろ、当時文書を書いた人、それに手を加えた人、
複数文書をまとめて編纂した人々の考えと、のちの解釈とは一般的に異なる物です。
そういうわけで、書いた当時の人がどう考えていたかということは、
現在の信者ではなく、考古学や文献批判学の手法で聖書を研究している
聖書学者に聞いた方がいいと思いますよ。
ユダヤ人が虜囚やユダヤ戦争などの危機にあたって、どのように聖書を書き換え、
あるいは解釈を変えて来たか、福音書のイエスの言葉が、イエスの追随者達の置かれた立場の変化に伴ってどのように追加されて来たか(現在の新約学では、イエスの言葉とされているもののかなりの部分が、イエス死後の追加であるとされています)、パウロとエルサレムの柱達の対話はどうだったのか、こういう事を調べると本当に面白いです。

もちろん、純粋に信仰する立場からは、僕が書いたようなようなたわごとはどうでもいい事だと思います。僕はそういう所に興味を抱いているというだけの話です。
たとえば、イエスが神殿の崩壊を予見して述べているとされる言葉は、当然ながら学術的な文脈では、ユダヤ戦争以後でないと語れなかっただろうから後世の創作、ということになりますが、事実イエスが予見したと考える場合、この推測自体意味のない事になるでしょう。

[490] Re:新種誕生
投稿者  : へち

投稿日時: 2000年5月31日 18時39分
>ドブジャンスキーですか、その論文、できればその実験について解説した一般書みたいなものをご存じなら教えてください。
>通行人さんも興味あるのではないかしら、、、

論文は
Dovzhansky,T and O. Pavlovsky(1971)Nature,23:289-292
一般書はどなたか以前に紹介したかと思いますが、
「進化論の見方」河田雅圭、紀伊国屋書店
がいいかと思います。

[491] Re:新種誕生
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月31日 18時58分
>Dovzhansky,T and O. Pavlovsky(1971)Nature,23:289-292
>一般書はどなたか以前に紹介したかと思いますが、
>「進化論の見方」河田雅圭、紀伊国屋書店
>がいいかと思います。

さっそくありがとうございます。
論文の方を手に入れるのはちょっと無理でしょうが、その一般書の方はなんとかなると思います。

ほんと、しらなかったぁ、、、

[492] 生物進化の定義
投稿者  : へち

投稿日時: 2000年5月31日 19時04分
> この際「進化」の定義について議論してもいいのではないでしょうか。

あきさんからこのような提案があったので新しくツリーを作ってみました。
たしかに一言で「進化ってなんだ?」と聞かれるとなかなか答えづらいですね。
みなさんどのようにお考えなのでしょうか?
議論の出発点として、NATROMさんは『このページでは進化を「少数の単純な生物が長時間かけてさまざまな生物に変化すること」と定義します。』と書いています。

[493] Re: 生物進化の定義
投稿者  : JA50

投稿日時: 2000年5月31日 19時17分
「進化と人間行動」では、、、

進化とは、集団中の遺伝子頻度が時間とともに変化することを指します。
(P22)

[494] 種の定義
投稿者  : へち

投稿日時: 2000年5月31日 19時25分
「生物進化の定義」と同様に、「種の定義」も皆さんのお考えをお聞かせ下さい。

一般的に種の定義としては、
>種の定義は基本的に遺伝子交流がない=交雑しないということであり、
PepperMystさん
>自然交配しない
JA50さん
等がありますが、これで完璧かというと、かならずしもそうだとは言えないところに難しさがあります。
具体的には、交雑しないのが定義だとするならば、大航海時代以前のアメリカインディオとヨーロッパ人は別種だったということになります。
では、交雑できないのが定義かというと、これも問題があります。
セントバーナードとチワワは同種ですが、交雑はできそうもありません。
また、集団A,B,Cがあって、AとB,BとCはそれぞれ交雑できるが、AとCは交雑できないといったものもあります。
このとき、A,B,Cは同種と言えるのでしょうか?
またまた、昆虫などは非常に多数の種が見られますが、これらは本当に互いに交雑しないのでしょうか、あるいはできないのでしょうか?
さらには、そもそも交雑しない原核生物等の種はどうやって決めているのでしょうか?

[495] Re: 生物進化の定義
投稿者  : NATROM

投稿日時: 2000年5月31日 21時00分
>「進化と人間行動」では、、、
>
>進化とは、集団中の遺伝子頻度が時間とともに変化することを指します。

集団遺伝学での定義ですね。私の定義「少数の単純な生物が長時間かけてさまざまな生物に変化すること」よりはずっと正確です。

単純ってどれくらいから単純って言うの?長時間ってどれくらいから長時間なの?などなど、厳密な定義ではありません。

ここでは創造論/進化論の文脈での話なので、かような定義にしました。遺伝子頻度の変化だったら創造論者だって認めていますので、集団遺伝学での定義を使用すると混乱します。創造論/進化論の文脈では、ポイントは共通祖先を認めるか否かです。

[496] 恐竜と人間の足跡の共存(ネタ提供は創造学校掲示板)
投稿者  : NATROM

投稿日時: 2000年5月31日 21時32分
>他の創造関連HPより 投稿者:長谷川寿紀  投稿日:05月31日(水)20時27分02秒
>また下のような資料提供がありました。「白亜紀」の地層からの人間の
>指の化石です。同じHPには白亜紀の恐竜と人間の足跡の共存の写真とい
>うのも掲載されています。

あいかわらず長谷川氏は、創造論を支持する証拠には無条件に飛びつき、まったく懐疑精神を持たないようです。今回はネタ的には古くてあまり楽しめません。トンデモ本 1999(と学会 光文社 1999年 1500円)にすでに紹介されています。

白亜紀の地層に人間の指の化石
http://www.hi-ho.ne.jp/luke_tokita/bible/finger.html

このCTスキャンは余計ですね。インチキであると宣伝しているようなものです。このCTスキャンから「骨、腱、間接などの詳細」を読影できる人は素晴らしい目を持っています。トンデモ本 1999によれば、「単に形がおもしろいだけの石」と鑑定されたそうです。

[497] Re: 恐竜と人間の足跡の共存(ネタ提供は創造学校掲示板)
投稿者  : NATROM

投稿日時: 2000年5月31日 21時33分
白亜紀の地層に恐竜と人間の足跡
http://www.hi-ho.ne.jp/luke_tokita/bible/asiato.html

反論はこちら

足跡の中の足跡
http://www2.plala.or.jp/daisinjitu/GLENROSE1.html

特筆すべき事は、創造論者自身もこの証拠は怪しいと認めていることです。

>いくつかの創造説団体は、人類の足跡化石は、最近の研究により重大な疑いが持たれており、進化論への反証として用いるべきではないと声明を出している。

創造説団体でも誤りを認めて撤回する勇気をもつところもあるようです。かような団体相手では「ドグマに固執するから擬似科学」という論法は使えません。しかし、長谷川氏にとっては「神を敵にまわす行為」なのかな?

[498] ヘモグロビン
投稿者  : 通行人Z

投稿日時: 2000年5月31日 23時18分
#ふと思ったので書き込みます。別に強く主張するわけではないです。

化石をとりあえず無視してしまいます。
ヘモグロビンアルファ鎖のアミノ酸の違いの数を人、馬、犬
コイで比較しているページがありますが(「進化を考える」P205)
次の仮説は成立するでしょうか?

人、馬、犬、コイは同時にこの世に出現した。ところが人、馬、犬
はDNAの損傷に比較的強く、子孫にほとんど損傷のないDNAが伝わる。
コイは損傷に弱く多くのDNA塩基が置き換わる。

これにより各種間におけるアミノ酸の違いの数が説明できる。

[499] Re: 恐竜と人間の足跡の共存(ネタ提供は創造学校掲示板)
投稿者  : クハ72

HP    : http://www.interq.or.jp/hokkaido/kuha-72/

投稿日時: 2000年6月1日 01時03分
>http://www2.plala.or.jp/daisinjitu/GLENROSE1.html
古関智也氏のページですな。『飛鳥昭雄の大真実!?』(文化創作出版)は参考になります。

>創造説団体でも誤りを認めて撤回する勇気をもつところもあるようです。かような団体相手
>では「ドグマに固執するから擬似科学」という論法は使えません。しかし、長谷川氏にとっ
>ては「神を敵にまわす行為」なのかな?
そうなんでしょうね。こういうのを盲信というのでしょうが。
しかし日本の「科学的」創造論者の多くがこれらを証拠として取り上げているので、
すでに否定されているということを知らないのでしょう。
中には『崩壊する進化論』の宇佐神氏のように再反論している人もいますが……。

# どーせなら映画『石の上の足跡』も紹介して欲しかった。

[500] あれが『人間の指』ですか・・・
投稿者  : ヘルメス☆

投稿日時: 2000年6月1日 01時32分
ますますぶっ飛んでますねぇ。長谷川氏は・・・

>白亜紀の地層に人間の指の化石
>http://www.hi-ho.ne.jp/luke_tokita/bible/finger.html

は結構有名ですね、NATROMさんのおっしゃる通りに・・・
どう考えれば「肉の付いたそのままの形」で人間の指(生物の肉体)が化石に成るんだろ・・・?

>このCTスキャンは余計ですね。インチキであると宣伝しているようなものです。このCTスキャンから「骨、腱、間接などの詳細」を読影できる人は素晴らしい目を持っています。トンデモ本 1999によれば、「単に形がおもしろいだけの石」と鑑定されたそうです。

本当にその通り!
おそらく長谷川氏にはそれを読影できる“目”があるのでしょう。
恋は盲目、の類かもしれませんね!

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