過去ログ No.1300 〜 No.1400


[1300] 遺伝的浮動に関する学説
投稿者名: 安賀須若人
投稿日時: 2000年10月2日 17時31分
遺伝的浮動(=ランダムドリフト)が進化に果たす役割については
学説史的に有名なのはS.ライトの平衡遷移説(シフティング・バランス説)でしょう。
(木村資生の「生物進化を考える」にも出ていたはずです)
生物集団が相互の遺伝子交流のほとんどない小集団からなるとして(島モデル)
考えられた説です。
集団の規模が小さいので遺伝的浮動の効果が大きくなるため
適応的でない形質も進化しうることになります。
木村自身がライトの弟子筋ですので中立説によって
一度滅ぼされていたライトの学説をリバイバルさせたような面もなきにしもあらず
といったところでしょうか。


[1301] Re: 中立な形質は固定するか?『形質』、『変異』という用語の使用法
投稿者名: 安賀須若人
投稿日時: 2000年10月2日 18時12分
NATROMさん、過分なお言葉恐縮の限りです。

さて、形質という用語ですが
元々はある生物種や亜種あるいは(栽培植物や家畜等の)品種を特徴付けるような性質
例えば、「モンシロチョウは羽が白い、モンキチョウは羽が黄色い」(あくまでも例文です)
といった分類学的な識別を行うための指標となる性質を指していた言葉です。
家畜の品種において選抜育種を行うターゲットとしての性質は当然「形質」と呼ばれます。
その形質(花の色が赤いとか青いとか)がメンデル遺伝すれば
ある特定の遺伝子座上の特定の対立遺伝子と形質は1体1対応しますが
(従って単位形質と呼ばれます)
複数の遺伝子座が関連するような形質もあります。
家畜で選抜の対象になるような身長や体重といったものは
大抵複数の遺伝子座の影響を受けるのでメンデル遺伝しませんが「形質」です。
特定の遺伝子座を欠いた欠損株も選抜育種の対象になることでわかるように
ある遺伝子座を欠くことすらも「形質」たりえます。
一方、変異はもともとはある種内の性質のバラエティーを指していたようです。
ですから、例えば(あくまでも例文です)
「乳脂肪分について高コレステロ−ル型と低コレステロール型の2つの変異が知られている」
といった用法は間違っていません。
しかし、進化論では
ある「種」の中の複数個の部分集団が異なる「種」に分岐することを考えます。
分岐するためには部分集団毎で異なる変異が固定されることを前提にしますから
ある部分集団で固定された特定の変異は
それぞれの部分集団を識別する特徴(=形質)となります。

進化論では「品種」間で交配不能になることによって「種」が生まれると考えているので
進化論の文脈では「形質」と「変異」を本質的に区別することは無意味ではないでしょうか。


[1302] 補足
投稿者名: 安賀須若人
投稿日時: 2000年10月2日 19時13分
私の書き込みは大雑把には

(1)遺伝学や育種学での用語法では
  「変異」と「形質」は等価に使用されることがある(「変異」=「形質」)。

(2)分類学的な用語法では
  「変異」はある種内の「形質の差異」として使用される(「変異」∈「形質」)。

(3)進化論では用語法的には(1)が標準であるが、
   論理構成上から種内の形質の「変異」が種の分岐によって種間の形質の差になる。

ということになります。

[1303] 分子進化速度と中立説 はじめに
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月2日 20時11分
木村が分子進化の中立説を提唱してから、分子進化速度についての議論が活発化し、今もなお続いています。
ここでは分子の進化速度について、中立説が提唱されてからどのような説明がなされてきたのかを俯瞰的に説明したいと思います。

[1304] 1. 中立説による説明とその問題点(1)
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月2日 20時12分
1. 中立説による説明とその問題点

中立説の概要は既に説明されていると思うので、進化速度についてのみ説明します。
中立説では、分子レベルでの変異のほとんどは中立的なものであると仮定しています。
そのような仮定では、進化速度は集団の大きさとは無関係に、中立突然変異率によって決定されます(1)。
ここで問題となるのは、中立突然変異率が果たして時間当たり一定なのか、世代当たり一定なのかということです。
もし中立突然変異の率が時間当たりで一定ならば、分子進化の速度は時間当たり一定になるし、もし世代当たりで一定ならば、分子進化の速度は世代の長さによって違ってきます。
さて、実際はどうかというと、Zuckerkandlらがヘモグロビンおよびチトクロムcのアミノ酸配列で変異の割合と実際に分化した年代を比較し、解析したところ、進化速度は時間当たり一定、つまり中立突然変異率は時間当たり一定であるという結論が出されました(2-4)。

[1305] 1. 中立説による説明とその問題点(2)
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月2日 20時13分
ここで一つの疑問が生じます。一般に、突然変異の率は世代の長さに関わりなく、世代当たりでほぼ同じであると言われることが多いので、そうなると中立説から導かれた中立突然変異率は時間当たり一定であるという結論とは矛盾を生じます。
このように、従来の突然変異研究の結果と中立説による説明とがこのように矛盾するように見える事実は、中立説の批判によく用いられてきました。
これに対して、中立説では2通りの回答を用意しました。一つは中立説における中立突然変異は厳密には中立ではなく、中立なものと微弱有害なものとに分けてモデルを考え直すものです。これは分子進化のほぼ中立説と呼ばれています。もう一つは実際に観察される突然変異は世代当たり一定であっても、中立な突然変異は年当たり一定であるというものです。
また最後に、中立突然変異の速度は時間当たり一定ではなく、時間当たりの生殖細胞の分裂回数に比例するとする説も紹介します。

[1306] 2.分子進化のほぼ中立説(1)
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月2日 20時14分
分子進化のほぼ中立説については、国立遺伝学研究所の太田ら(木村の弟子?らしい)が1970年代に提唱したもので、がWeb上に詳しい説明(5,6)があるのですが、私なりに簡潔にまとめてみました。
ほぼ中立説と中立説の大きな違いは近似の範囲です。中立説では、-1<Nes<1(Neは集団の有効個体数、sは陶太係数)となるような突然変異を「中立」なものとして考える(7)が、ほぼ中立説ではs>0は無視し、s=0のものを「完全中立」とし、s<0で、Nesが0に近いものを「微弱有害」としています。
この「微弱有害」の概念は重要で、中立突然変異が年当たり一定であるという説明もこれが必要になってきます。
このモデルでは「完全中立」な突然変異と「微弱有害」な突然変異のみを考慮しています。
ほぼ中立説では、選択不利s'(s'=-s, s'>0)の違いの分布f(s')がガンマ(Γ)分布で記述できるものとしています。 Γ分布は、イメージ的にはy=exp(-x)のグラフ(x>0)のような形を取ると思っていいでしょう。
このような分布をとる突然変異部位の置換速度kはk=∫2Nvuf(s')ds'{積分範囲は [0,∞]、Nは集団の個体数、vは突然変異率、uは固定確率}で表されます。詳しい計算は省略しますが、「完全中立」な突然変異については中立説における「中立」とまったく同じ結果(k=v)となり、「微弱有害」な突然変異については、世代あたりの進化速度はNes'が大きいときには集団の有効な大きさの平方根√(Ne)の逆数に比例します。ここが重要なところで、中立説では「微弱有害」な突然変異も「中立」の範疇に入り、集団の大きさに依存しませんが、ほぼ中立説では集団の大きさによって進化速度が変化します。
つまり、ほぼ中立説のモデルでは世代当たりの進化速度は集団の大きさと負の相関があることになります。また、一般に世代の長さと集団の大きさにも負の相関があるといわれています。

[1307] 2.分子進化のほぼ中立説(2)
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月2日 20時15分
これらをあわせて考えると、世代間隔が長い種では集団は小さく、世代当たりの進化速度は速くなり、一方、世代間隔が短い種では集団は大きく、世代当たりの進化速度は遅くなります。世代間隔と進化速度はお互いに相殺しあって、見かけ上進化速度は時間当たり一定となります。
さて、ここで一つの疑念が生じます。確かにほぼ中立説で上進化速度が時間当たり一定となることは説明が付きます。しかしながら肝心の「ほぼ中立説」の前提となっている「微弱有害」な変異が多く、集団が小さいほど「微弱有害」な変異が固定しやすいという証拠はあるのでしょうか。
その答は同義置換と非同義置換の置換速度の差にありました。太田はアミノ酸に変化をもたらす非同義置換と変化をもたらさない同義置換の起こり方のパターンを49の単一コピー遺伝子DNAの塩基配列を齧歯類(ネズミ等)、偶蹄類(ウシ等)、霊長類(ヒト等)の間で比較して検討し、

同義置換の塩基座位当たりの推定置換数
齧歯類 0.355
偶蹄類 0.184
霊長類 0.137

非同義置換の塩基座位当たりの推定置換数
齧歯類 0.062
偶蹄類 0.047
霊長類 0.037

という結果を得ました(8)。これは第一に、同義置換の塩基座位当たりの推定置換数が非同義置換のものよりも大きいことは、非同義置換が有害効果を持つものがあり、進化が遅くなった、つまり「微弱有害」な変異が存在することを示唆しています。第二に、齧歯類では霊長類に比べ同義置換に対する非同義置換の割合が低くなっています。ネズミの方がヒトより集団が大きいと考えられるので、集団が小さいほど「微弱有害」な変異が固定しやすいという予測を支持しています。
以上が分子進化のほぼ中立説の概要ですが、太田は遺伝子レベルでの自然淘汰の働き方はとても複雑であり、遺伝的浮動と自然淘汰は切り離せないものである、と述べています(6,8)。

[1308] 3. 突然変異は世代当たり、中立な突然変異は年当たり一定であるとする説
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月2日 20時18分
木村は「生物進化を考える」で、「もし中立説が正しければ、DNA塩基の置換を生ずる分子レベルの突然変異は、従来研究されてきた表現型的にはっきり効果を現す可視突然変異や致死遺伝子の出現率と違って、ほぼ物理時間に比例して起こっているはずである。」と書いています(9)。つまり、目に見える突然変異は動く遺伝因子の遺伝子座内挿入が重要な原因である可能性が大きく、点突然変異である中立な突然変異とは機構が違うからではないかと考えていたようです(10)。

[1309] 4. 中立突然変異の速度は年当たりの生殖細胞の分裂回数に比例するとする説
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月2日 20時20分
もともとは分子進化の速度は時間当たり一定であるというのが分子時計仮説の始まりでしたが、1980年代に入り、DNAレベルでの解析が行われるようになってから、進化速度は時間当たり一定ではないという証拠が続々提出され始めました(11-16)。
BrittenはDNAシーケンスのデータから、進化速度が霊長類や鳥で遅く、齧歯類やウニ類、ショウジョウバエで速くなっていることを明らかにし(13)、この原因はDNAの複製あるいは修復の機構が異なるためではないかと推測しました。
一方、Liらは齧歯類どうし、あるいは霊長類どうしで非同義置換の割合を調べ、齧歯類では非同義置換は霊長類の約7倍の速さで起こっていることを明らかにしました(17)。さらに、齧歯類の生殖系列の年当たりのDNA分裂速度がヒトのおよそ10倍であるという事実(18)から、中立突然変異の速度は年当たりの生殖細胞の分裂回数に比例するとするという仮説を立てています。
また、これを裏付けるかのように、宮田らは雌雄の生殖細胞の分裂回数の違いが進化速度に大きな影響を与えているとの結果を得ました(19)。ヒトのアルギニノコハク酸合成酵素にはいくつかの偽遺伝子が存在し、そのうち一つはY染色体(性染色体ですね)上に位置し、もう一つは第7番の常染色体上に位置しています。これらの塩基置換率を正常な遺伝子と比較したところ、Y染色体上の偽遺伝子の塩基置換率が他方の塩基置換率の約2.2倍である結果が得られました。Y染色体は雄だけを通して伝えられ、常染色体は平均して2回に1回の割合で雄を通し伝えられます。生殖細胞の分裂回数は雄の方が非常に多いので、もし中立突然変異の速度が年当たりの生殖細胞の分裂回数に比例するならば、雄だけを通って伝わるY染色体上の遺伝子は2回に1回しか雄を通らない常染色体遺伝子の2倍くらいの分子レベルの進化速度を持つはずで、上記の観察結果と一致しています。

[1310] まとめ,感想
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月2日 20時21分
まとめ

以上のように分子進化速度における様々な説を紹介しましたが、いずれもまだ決定的な証拠は掴んでおらず、問題点も残っているようです。例えば、2. 分子進化のほぼ中立説には、個体数が多い生物ほど世代が短いという仮定は現実の生物にはうまく合わない(20)、3.突然変異は世代当たり一定、中立な突然変異は年当たり一定であるとする説は実験的な証拠が得られていない、4.中立突然変異の速度は年当たりの生殖細胞の分裂回数に比例するとする説は普遍性に欠ける、あるいは完全中立ではない突然変異を説明できないなどが挙げられます。
いずれにせよ、分子系統樹から系統の分岐年代を推定するような場合は注意が必要なようです。
個人的には、2.ほぼ中立説と4.生殖細胞説は原理的には共存可能なので、完全中立なもの(同義置換)は4.生殖細胞説で、アミノ酸レベルの違い(非同義置換)は2.ほぼ中立説で説明できないだろうか、なんて思っています。まあ、そう簡単ではないかもしれませんが。

感想

安易に「詳しく書きます」などと言ってはみたものの、書き始めてみるとけっこう難しいものでした。泥縄的に調べた部分も多いので、間違っている部分もあるかと思いますが、その都度指摘していただければ幸いです。

[1311] 参考文献
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月2日 20時21分
参考文献
1. 木村資生(1988)「生物進化を考える」、岩波新書、p217
2. Zuckerkandl, E. & Pauling, L. (1965) in Evolving Genes and Proteins (eds Bryson, V. & Vogel, H. J.) 97-166 (Academic, New York)
3. 木村資生(1988)「生物進化を考える」、岩波新書、p204
4. 河田雅圭(1989)「進化論の見方」、紀伊国屋書店、p179
5. 安田徳一(2000) 集団遺伝学講座、第41回、http://www.primate.gr.jp/yasuda/41.html
6. 太田朋子(1999)分子進化の中立説、遺伝学電子博物館、 http://bean.bioweb.ne.jp/~nig/museum/product/evolution/evolution.html
7. 木村資生(1988)「生物進化を考える」、岩波新書、p228
8. 太田朋子(1999)遺伝子進化と自然淘汰、蛋白質核酸酵素、39,2404-2405
9. 木村資生(1988)「生物進化を考える」、岩波新書、p224
10. 木村資生(1988)「生物進化を考える」、岩波新書、p227
11. Scott,A. F. et al. (1984) Molec. Biol. Evol. 1. 371-389
12. Wu, C.-I. & Li, W.-H. (1985) Proc. natn. Acad. Sci. U.S.A. 82, 1741-1745
13. Britten, R. J. (1986) Science 231, 1393-1398
14. Giebel, L. B.,et al. (1985) Proc. natn. Acad. Sci. U.S.A. 82, 6985-6989
15. Koop, B. F. et al. (1986) Nature 319, 234-238
16. Gillespie, J. H. (1986) Molec. Biol. Evol. 3, 138-155
17. Li, W.-H. (1987) Nature 326, 93-96
18. Vogel, F. et al. (1976) in Molecular Anthropology (eds Goodman, M. & Tashian, R. E.) 13-33 (Plenum, New York)
19. 木村資生(1988)「生物進化を考える」、岩波新書、p225-226
20. 河田雅圭(1989)「進化論の見方」、紀伊国屋書店、p182

[1312] 補足(その2)トリバースの場合
投稿者名: 安賀須若人
投稿日時: 2000年10月3日 18時11分
トリバースの「生物の社会進化」の中の

「すべての形質はある種の中で希な状態から出発しなければならず、
 その形質を持つ個体の生存率や繁殖率を高める場合に限って、頻度を増すことができる」

という文章は普通に読むと「形質」=「変異」の例ですね。
突然変異などによって生じた(野生型に対する)対立「形質」が
適応的(野生型より有利)ならその生物集団内で頻度を増加させ、
非適応的(野生型より不利)なら頻度を増やすことができない、
と主張していると読めます(たぶん遺伝的浮動は無視していると思います)。
トリバースの文章で注目していただきたいのは
「形質」の「頻度」について議論している点です。
すなわちある生物集団内のある「形質」を持つ個体の数の多寡を議論しているのです。
従ってここでは「ある形質を持つ個体」と「ある形質を持たない個体」との
適応度の差を問題にしていることは明らかでしょう。
このことから「ある形質の有無」は種内の変異(variation)であることは当然で、
「遺伝される変異に適応度の差があることに作用する」
という「自然選択」はこの「変異」に対して作用すると考えるのでなければ
トリバースの文章は理解不能でしょう。

※トリバースの文章そのものが学説として正しいか否かとは別問題です。

#仕事の都合で明後日(9/5)から1週間ほどはレス困難な状態になりますので
 レスの遅れはご容赦下さい。

[1313] 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月4日 00時28分
ごぶさたです。

 統一きょう会では、先に霊界に旅立たれた先輩から、霊界からのメッセージと言うことで
霊界の内容が伝えられその内容が本になり出版されていますが、
みなさん死んだらどうなると思いますか?
 僕個人的には、人間が永遠と言う概念を持っている以上、魂が永遠に生きる世界があるのかなぁと思っています。
(科学的には光の速度を超えた世界?)左の表現に関しては専門的な知識はありません。
間違っていたらごめんなさい。



[1314] Re: まとめ,感想
投稿者名: 舞
投稿日時: 2000年10月4日 02時13分

大作をありがとうございます。

>2. 分子進化のほぼ中立説には、個体数が多い生物ほど世代が短いという仮定は現実の生>物にはうまく合わない(20)、3.突然変異は世代当たり一定、中立な突然変異は年当たり一>定であるとする説は実験的な証拠が得られていない、4.中立突然変異の速度は年当たりの>生殖細胞の分裂回数に比例するとする説は普遍性に欠ける、あるいは完全中立ではない突>然変異を説明できないなどが挙げられます。

4の「普遍性に欠ける」というのはどこから導かれたんでしょうか?
第1感としては、分裂回数比例説が最も正しそうなんですが。





[1315] Re: まとめ,感想
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月4日 09時34分
>4の「普遍性に欠ける」というのはどこから導かれたんでしょうか?

正確に言うと、普遍的であるという証拠は今のところ得られていない、というところでしょうか。
測定例が霊長類、偶蹄類、齧歯類だけでは少々データ不足のような気がします。

>第1感としては、分裂回数比例説が最も正しそうなんですが。

たしかに、仮説としてはかなりもっともらしいのですが、それだけでは非同義置換の進化速度が霊長類と齧歯類で最大2倍程度しかないという観察結果を説明するのは難しいと思います。進化速度が分裂回数のみに比例するのであれば、非同義置換であっても霊長類と齧歯類で10倍程度の差があるはずですから。

[1316] 訂正
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月4日 13時40分
すいません、誤りがありました。


>一方、Liらは齧歯類どうし、あるいは霊長類どうしで<b>非</b>同義置換の割合を調べ、齧歯類では<b>非</b>同義置換は霊長類の約7倍の速さで起こっていることを明らかにしました(17)。


>一方、Liらは齧歯類どうし、あるいは霊長類どうしで同義置換の割合を調べ、齧歯類では同義置換は霊長類の約7倍の速さで起こっていることを明らかにしました(17)。

[1317] しまった、タグは使えなかった・・・
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月4日 13時43分

一方、Liらは齧歯類どうし、あるいは霊長類どうしで非同義置換の割合を調べ、齧歯類では非同義置換は霊長類の約7倍の速さで起こっていることを明らかにしました(17)。


一方、Liらは齧歯類どうし、あるいは霊長類どうしで同義置換の割合を調べ、齧歯類では同義置換は霊長類の約7倍の速さで起こっていることを明らかにしました(17)。

[1318] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: masayuki
投稿日時: 2000年10月4日 20時25分
> 統一きょう会では、先に霊界に旅立たれた先輩から、霊界からのメッセージと言うことで霊界の内容が伝えられその内容が本になり出版されていますが、

亡くなられた先輩が亡くなられてから著作されたのですか?
それとも誰か他の人が書いたのですか?そうするとどういうようにメッセージは伝えられたのでしょうか。

>みなさん死んだらどうなると思いますか?

たぶん灰になると思います。意識的には無だと思います。

> 僕個人的には、人間が永遠と言う概念を持っている以上、魂が永遠に生きる世界があるのかなぁと思っています。

永遠と言う概念は概念上のものだけと思っています。

>(科学的には光の速度を超えた世界?)左の表現に関しては専門的な知識はありません。

「科学的には光の速度を超えた世界?」今の科学では理解できないのでは。

霊界は観念上の世界ですから、むりやり物理的な世界を創造しなくても良いのではないですか。観念的な世界を創造できるのは人間だけの特権です。



[1319] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: クハ72@Salvation Army (ホームページ)
投稿日時: 2000年10月5日 00時09分
>みなさん死んだらどうなると思いますか?

死後の世界はあっても別に構わないでしょう。というよりあって欲しい(笑)。

まぁ、科学の範囲外ですからね。光の速度とは無関係でしょう。

> 僕個人的には、人間が永遠と言う概念を持っている以上、魂が永遠に生きる世界があるのかなぁと思っています。

概念は概念ですからね、人間が勝手に決めただけともいえます。
僕の場合「魂が永遠に生きる世界」は信じたいから信じてるだけですから。

[1320] Re: ちと訂正します
投稿者名: 舞
投稿日時: 2000年10月5日 01時34分
私の考えは、1回のDNAの複製で発生する mutation の発生率
は種ごとに固有の値(定数 or 係数として現せる)を取っており、
従ってある時間で見た場合、その間の分裂回数に比例するという
ことです。これが4と同じ考えかどうか吟味せずに書いてしまい
ました。

それから、この数字、、、

>同義置換の塩基座位当たりの推定置換数
>齧歯類 0.355
>偶蹄類 0.184
>霊長類 0.137

>非同義置換の塩基座位当たりの推定置換数
>齧歯類 0.062
>偶蹄類 0.047
>霊長類 0.037

は、いったいどういう数字なんでしょう。これら3類の仮想の
共通祖先タンパクからの置換数なのでしょうか。

これらの値は、変異発生係数(1分裂あたり)x分裂回数x淘汰に
よる係数(sに準ずるものかな)

で説明できるのではないでしょうか。




[1321] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月5日 23時49分
>概念は概念ですからね、人間が勝手に決めただけともいえます。
>僕の場合「魂が永遠に生きる世界」は信じたいから信じてるだけですから。

 概念という言葉が正しいかわからないけど、たとえばだけど、
ライオンが「空を飛びたい」と思っていないだろうけど、思っていたとしたら、
それは一生かなわぬ夢になってしまって不幸なライオンになってしまうと思うんです。
そこからすると、創造主はライオンには「空を飛びたい」と思う気持ちは与えてないと
思います。
 人間に「永遠に生きたい」とか「永遠の愛」という気持ちがあると言うことは、
永遠の世界があるから、「永遠に生きたい」とか「永遠の愛」という気持ちを与えられた
のだと思うということです。



[1322] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存
投稿者名: ゆん
投稿日時: 2000年10月6日 03時59分
>>概念は概念ですからね、人間が勝手に決めただけともいえます。
>>僕の場合「魂が永遠に生きる世界」は信じたいから信じてるだけですから。
>
> 概念という言葉が正しいかわからないけど、たとえばだけど、
>ライオンが「空を飛びたい」と思っていないだろうけど、思っていたとしたら、
>それは一生かなわぬ夢になってしまって不幸なライオンになってしまうと思うんです。
>そこからすると、創造主はライオンには「空を飛びたい」と思う気持ちは与えてないと
>思います。

私は割と強く「空を飛びたい」という願望を持っているのですがいまだに飛べた事がありません。
私は不幸なライオンなのでしょうか?
それとも私の飛びたい気持ちが足りないだけ?

[1323] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: PepperMyst
投稿日時: 2000年10月6日 04時43分
>それは一生かなわぬ夢になってしまって不幸なライオンになってしまうと思うんです。
>そこからすると、創造主はライオンには「空を飛びたい」と思う気持ちは与えてないと
>思います。
すると、「神になりたい!」とか「神を越えたい!」とか思っているヒトがいれば、
その願いが実現する可能性があるってことですか?

…いや、私はそんな大それたことを望んじゃいませんよ?

[1324] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: NATROM
投稿日時: 2000年10月6日 09時32分
> 人間に「永遠に生きたい」とか「永遠の愛」という気持ちがあると言うことは、
>永遠の世界があるから、「永遠に生きたい」とか「永遠の愛」という気持ちを与えられた
>のだと思うということです。
>

私にはすべての人に進化論を正しく理解してもらいたいという気持ちがあります。ならば実現する可能性もあるってこと?

[1325] mutation の発生率は種ごとに違うか
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月6日 13時13分
>私の考えは、1回のDNAの複製で発生する mutation の発生率
>は種ごとに固有の値(定数 or 係数として現せる)を取っており、
>従ってある時間で見た場合、その間の分裂回数に比例するという
>ことです。これが4と同じ考えかどうか吟味せずに書いてしまい
>ました。

それは参考文献(13)のBrittenと同じ考えですね。4の分裂回数に比例するとする説とはちょっと違っています。mutationの発生率が種ごとに固有の値をとることは必ずしも否定しませんが、分裂回数に比例するとする説が正しければ、mutationの発生率は種ごとに固有の値をとらない(種によらず一定)か、あってもそれほど大きな差はないでしょう。

[1326] あれは本来は系統樹です。
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月6日 13時16分
>それから、この数字、、、
>
>>同義置換の塩基座位当たりの推定置換数
>>齧歯類 0.355
>>偶蹄類 0.184
>>霊長類 0.137
>
>>非同義置換の塩基座位当たりの推定置換数
>>齧歯類 0.062
>>偶蹄類 0.047
>>霊長類 0.037
>
>は、いったいどういう数字なんでしょう。これら3類の仮想の
>共通祖先タンパクからの置換数なのでしょうか。

塩基配列の比較なので、これら3類の仮想の共通祖先塩基配列からの置換塩基数になりますね。
ご存じでしょうが、同義置換は翻訳されたタンパクのアミノ酸配列を変化させない塩基の置換、非同義置換は翻訳されたタンパクのアミノ酸配列を変化させる塩基の置換です。

>これらの値は、変異発生係数(1分裂あたり)x分裂回数x淘汰に
>よる係数(sに準ずるものかな)
>
>で説明できるのではないでしょうか。

このデータだけを説明するのであれば、淘汰による係数のみが必要となります。
これらのデータは純粋な無根系統樹なので、これだけでは類間の進化速度の比較はできません。
総合的な話であれば、変異発生係数(1分裂あたり)x分裂回数x淘汰による係数でいけそうな気はします。ただし、変異発生係数はそれほど違いはないと思います。
むろん、これだけで分子進化が説明できるわけではありませんが。

[1327] Re: あれは本来は系統樹です。
投稿者名: 舞
投稿日時: 2000年10月7日 01時28分
>ただし、変異発生係数はそれほど違いはないと思います。

全くの主観ですが、寿命の長い動物ほど、同じ変異を起こした場合
に淘汰に対して鈍感(抵抗性)のような気がします。つまり、「淘汰
による係数」が小さい。

>むろん、これだけで分子進化が説明できるわけではありませんが。

他にはどんなパラメータがありますかね。少産・多産は固定確率の
式には入ってこないようですが、ここには影響しないですかね。

[1328] Re: あれは本来は系統樹です。
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月8日 13時08分
>>ただし、変異発生係数はそれほど違いはないと思います。
>
>全くの主観ですが、寿命の長い動物ほど、同じ変異を起こした場合
>に淘汰に対して鈍感(抵抗性)のような気がします。つまり、「淘汰
>による係数」が小さい。

実際に計算してみましょう。
進化速度=変異発生係数(1分裂あたり)x分裂回数x淘汰による係数
が正しいとして、Liらのデータを元に霊長類と齧歯類の比較をし、変異発生係数を算出してみます。
齧歯類の同義置換の進化速度は霊長類の7倍です。
また、分裂回数については齧歯類は霊長類の10倍です。
淘汰による係数は、同義置換なので両方とも1とします。
これを上の式に代入すると、齧歯類の変異発生係数は霊長類の0.7倍となります。
むしろ寿命が長いほど淘汰に対して敏感である、という結果になりますね。
もちろんこれだけの比較では誤差の可能性もあるので何とも言えないのですが、変異発生係数桁違いに違う、ということは無いのではないでしょうか。

>>むろん、これだけで分子進化が説明できるわけではありませんが。
>
>他にはどんなパラメータがありますかね。

上の式の「淘汰による係数」は2.のほぼ中立説の部分では微弱有害な変異しか想定していませんが、実際は分子進化でも正の淘汰は観察されています。ここらへんを考え始めると・・・難しい。

>少産・多産は固定確率の式には入ってこないようですが、ここには影響しないですかね。

少産・多産は最初の精子・卵子の数が同じならば、選択される時期が違う(発生する前か後か)だけの話なので、数学的に考えれば影響しないでしょう。
ただし、最初の精子・卵子の数が違っていれば、それは生殖細胞の分裂回数が違うことを意味するので、間接的に影響するとも言えます。

[1329] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月8日 23時51分
>私は割と強く「空を飛びたい」という願望を持っているのですがいまだに飛べた事がありません。
>私は不幸なライオンなのでしょうか?
>それとも私の飛びたい気持ちが足りないだけ?

飛行機を開発する力が人間にはありますよね。
飛行機で空を飛んだら反則ですか?
ライオンは乗せないで飛んで下さい。話がややこしくなるので・・・。

[1330] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月8日 23時58分
>すると、「神になりたい!」とか「神を越えたい!」とか思っているヒトがいれば、
>その願いが実現する可能性があるってことですか?
>
>…いや、私はそんな大それたことを望んじゃいませんよ?

 神は人類に対して親の立場にあると思います。
親の願いはどんな出来の悪い親でも、せめて自分よりは立派になったり、
幸せになってほしいと願っているのでは無いですか?
 神は人類始祖(アダム、エバ)二人しか誕生させていません。
時々テレビに出ている子だくさんファミリーのお父さんとお母さんは十人くらい子供が
いますが、神の五倍偉いと思いませんか?神を越えているのではないでしょうか?

[1331] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月9日 00時21分
>私にはすべての人に進化論を正しく理解してもらいたいという気持ちがあります。ならば実現する可能性もあるってこと?
 
 進化論と言う理論があり、こうこうこうゆう内容だ、とは理解できるだろうけど、
現状の進化論を理解した上で、いろいろああだこうだ意見は出てくると思いますよ。

「進化論ですべての悩み、疑問にお答えできます。」となれば良いのですが・・・。
少なくても科学の分野以外は苦手そうですよね。
 
 進化論は、人間の肉体が地球上にどのように誕生したかと言う面をあつかっていて、
人間の心の面をあつかっていないので、人生に悩んでいる人に、進化論を説明しても
喜ばれないと思います。進化論がすべて間違ってるとは言いませんが、神抜きで説明
するには無理がありすぎます。ビッグバンの中に人間が誕生するように設計図があったのか、
それともすべてが偶然によってなのか・・・。神の創造の目的がわからなければ、
人生をどのように生きたら良いか、人生の目的がわからなくなります。
偶然生まれたのだから、偶然に従って生きようと言うのですか?

[1332] ギリシャ神話参照のこと
投稿者名: PepperMyst
投稿日時: 2000年10月9日 01時22分
>時々テレビに出ている子だくさんファミリーのお父さんとお母さんは十人くらい子供が
>いますが、神の五倍偉いと思いませんか?神を越えているのではないでしょうか?
まるでニオベみたいですなあ。人間を創った神だからといって、レトより寛大だとも思えませんけどね…。
んでは、サタンは神にとって子供には当たらないんですかね?

[1333] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: クハ72@Salvation Army (ホームページ)
投稿日時: 2000年10月9日 01時25分
> 進化論は、人間の肉体が地球上にどのように誕生したかと言う面をあつかっていて、
>人間の心の面をあつかっていないので、人生に悩んでいる人に、進化論を説明しても
>喜ばれないと思います。

人間の心の面も進化論の範囲内でしょう。
脳の進化によって人間は感情や心を持ったのですから。

>それともすべてが偶然によってなのか・・・。神の創造の目的がわからなければ、
>人生をどのように生きたら良いか、人生の目的がわからなくなります。
>偶然生まれたのだから、偶然に従って生きようと言うのですか?

偶然であろうと人生の目的がわからなくなることはありません。
誰だろうとこの世界たった一人の人間なんですから価値ある存在だと思います。
人生の目的がわかろうとわからなかろうと進化論の真偽とは無関係です。

偶然といえどもそこにはちゃんとした法則があります。出鱈目ではありません。
僕は逆にそんなところから創造主の存在を感じ取ってしまうのですが。

[1334] 失楽園
投稿者名: PepperMyst
投稿日時: 2000年10月9日 01時37分
> 神は人類に対して親の立場にあると思います。
>親の願いはどんな出来の悪い親でも、せめて自分よりは立派になったり、
>幸せになってほしいと願っているのでは無いですか?
おや、神が人間に死を与え、楽園から追放した理由はなんでしたっけ?

[1335] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存
投稿者名: ゆん
投稿日時: 2000年10月9日 19時30分
>>私は割と強く「空を飛びたい」という願望を持っているのですがいまだに飛べた事がありません。
>
>飛行機を開発する力が人間にはありますよね。
>飛行機で空を飛んだら反則ですか?

反則です。
私の願望は、道具の助けを借りずに生身で空を飛びたいという事ですから。
人の願望にそうした本筋でない解決策を用意する神様は不誠実なのではないでしょうか?

[1336] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: masayuki
投稿日時: 2000年10月9日 21時29分
>偶然であろうと人生の目的がわからなくなることはありません。
>誰だろうとこの世界たった一人の人間なんですから価値ある存在だと思います。
>人生の目的がわかろうとわからなかろうと進化論の真偽とは無関係です。

人間に価値があるどうかは解りません。価値かあると思っているのは人間だけではないでしょうか。

>偶然といえどもそこにはちゃんとした法則があります。出鱈目ではありません。
>僕は逆にそんなところから創造主の存在を感じ取ってしまうのですが。

偶然も選択されることによって方向性が生まれ、法則らしきものを生み出します。ただし、今の環境が人為的選択によってどんどん変わっている。ヒトは自らの適応度を上げるために色々変化を付けるが、首を絞めることになりはしないか、いささか心配である。

[1337] Re: ギリシャ神話参照のこと
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月9日 23時34分
>まるでニオベみたいですなあ。人間を創った神だからといって、レトより寛大だとも思えませんけどね…。
>んでは、サタンは神にとって子供には当たらないんですかね?

ギリシャ神話は勉強したことが無いので、よくわかりません。ごめんなさい。
 サタンは堕落した天使長ルーシェルだと聞いています。
天使は神の僕なので子供には当たりません。
 「存在するもの」を、神、人間、万物に分けると、天使は万物に入ります。


[1338] Re: 失楽園
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月9日 23時54分
>おや、神が人間に死を与え、楽園から追放した理由はなんでしたっけ?

 この場合の死とは、霊的な死を意味しています。
神の愛の圏内から離れてしまった、と言う意味です。
 肉体の死とは意味が違います。

人間の肉体から死を切り離す事ができる可能性は、科学的、理論的にあるのですか?
人間が堕落しなければ、肉体が永遠に生きたと思っているのですか?
それで、どのように科学者を納得させることができるのですか?

楽園から追放した理由は堕落したからですかねぇ?
ちなみに、堕落した時点で人間は神の血統から、サタンの血統になっています。
原罪とか言うやつですかねぇ。「へびよ、まむしの子らよ」と書いてあるし。
サタンの血統になってしまったので、それをまた神の血統に取り戻すために
メシヤが必要になります。
「神が人間に死を与え」と言うより「人間が死を選び」と言う感じがします。
自分から神の愛の圏内を離れて行ったと言うことです。

[1339] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月9日 23時57分
>誰だろうとこの世界たった一人の人間なんですから価値ある存在だと思います。

たった一人の人間であることが、人間の価値の根拠ですか?

絶対的神の絶対的愛の対象であるからこそ、人間には絶対的価値があるのです。

[1340] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月10日 00時00分
>偶然も選択されることによって方向性が生まれ、法則らしきものを生み出します。

法則が先にあったと考えてはいけませんか?

[1341] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月10日 00時10分
>反則です。
>私の願望は、道具の助けを借りずに生身で空を飛びたいという事ですから。
>人の願望にそうした本筋でない解決策を用意する神様は不誠実なのではないでしょうか?

 天国では思ったところに瞬時に移動できるようですよ。空も自由に飛べるし。
地獄は不自由なようなので、地獄に行かないように僕は気をつけています。
霊界があれば願いはかないますよ・・・。

[1342] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存
投稿者名: ゆん
投稿日時: 2000年10月10日 01時01分
>>私の願望は、道具の助けを借りずに生身で空を飛びたいという事ですから。
>>人の願望にそうした本筋でない解決策を用意する神様は不誠実なのではないでしょうか?
>
> 天国では思ったところに瞬時に移動できるようですよ。空も自由に飛べるし。

キリスト教の教義は、教派によって「神を信じない者は天国に行けない」と
する所と「神を信じていなくても天国には行ける」としている所があったと
思っているのですが、はらやんさんの教派ではどのようになっているので
しょう?

はらやんさんの教派が「神を信じない者は天国に行けない」としているので
あれば、私は特に神を信じていませんので、天国へ行けば願望が叶うという
解決策は私の場合には使えません。

# 上記発言は、私が神を信じていないという個人的な思想の吐露に過ぎませ
# ん。宗教の価値を批判するつもりはありません。念のため。

[1343] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: GОA
投稿日時: 2000年10月10日 04時41分
>>誰だろうとこの世界たった一人の人間なんですから価値ある存在だと思います。
>
>たった一人の人間であることが、人間の価値の根拠ですか?
>
>絶対的神の絶対的愛の対象であるからこそ、人間には絶対的価値があるのです。

 いるかいないか分からない絶対的神に根拠を求めるより、健全な気がします。
(少なくとも私はそう考えています)

[1344] Re: 失楽園
投稿者名: PepperMyst
投稿日時: 2000年10月10日 05時36分
>楽園から追放した理由は堕落したからですかねぇ?
あれれ、統一協会って聖書使わないんですか?
面白そうだからそこんとこ聖典から引用してみてもらえませんか?
あとバベルの塔の建設を神が邪魔した理由も。

[1345] イエスは?
投稿者名: PepperMyst
投稿日時: 2000年10月10日 06時05分
>天使は神の僕なので子供には当たりません。
> 「存在するもの」を、神、人間、万物に分けると、天使は万物に入ります。
ほお、では人間になる前のイエスはどういう分類ですか?

[1346] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: masayuki
投稿日時: 2000年10月10日 18時59分
>>偶然も選択されることによって方向性が生まれ、法則らしきものを生み出します。
>
>法則が先にあったと考えてはいけませんか?

法則らしきものです。私自身の発生自体、偶然が支配しています。生物の歴史は、同じ事を二度とは繰り返せないでしょう。人類がもう一度発生する可能性もほぼ無いと思います。物理の法則があるのですから、生物も物理的法則の中で存在するでしょう。そう言う意味の法則はもちろん先にある法則です。しかし、選択されて残ったものの都合で考えられる法則は、その歴史を見れば解るとおり、その時その場の都合で色々変化しますから、絶対的なものとは考えられません。

[1347] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月11日 00時12分
万民救済以外天国の完成はありえません。

すでに他界し、霊界にいる人まで救済しています。

 神を信じる事のできない人は天国に行きにくいとは思いますが、信じてもらえるまで
働きかけます。
 最後のたった一人の人が神を信じる事ができないでいるのならば、親なる神は先に神を
知った私たちに「のんびり天国で暮らしていないで、最後の一人をなんとしても天国
入れるようにしてほしい」と願うでしょう。

[1348] Re: イエスは?
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月11日 00時21分
>ほお、では人間になる前のイエスはどういう分類ですか?

 よく意味がわからないけど、堕落する前の人間とイエス様はだいたい同じです。
イエス様は堕落せずに成長した人類始祖と同じと言った方が良いかなぁ。
 堕落した人類とイエス様を比較すると比較する事もできない方。
「へびよ、まむしの子ら」と神の子の違いです。
 ただ、神とイエス様は全く別の人格ですが、イエス様は神の宮として完成されています
ので、イエス様の中に神が住んでいます。イエス様が神では無いけど、神と完全に一つに
なった存在です。

[1349] Re: 失楽園
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月11日 00時51分
>>楽園から追放した理由は堕落したからですかねぇ?
>あれれ、統一協会って聖書使わないんですか?
>面白そうだからそこんとこ聖典から引用してみてもらえませんか?
>あとバベルの塔の建設を神が邪魔した理由も。

 間違ってましたかぁ。ごめんなさい。
 ちなみに聖典とはなんですか?統一きょう会の本のことですか?キリスト教の聖典ですか?
聖書やキリスト教のことはあまり詳しくないので、わかりません。ごめんなさい。
統一きょう会で習った事しかしらないので・・・。
聖書を解読して、統一原理が出てきたのではなく、統一原理は神から来ています。
その統一原理をとうして、聖書を読んだ観点で話をしているのが僕の立場です。
統一原理は勉強したけど、聖書については少ししか勉強していません。
http://www1.odn.ne.jp/~caw25410/genri/
ここに統一原理については書いてあったので興味があったら見て下さい。
(僕も今見つけたHPですが・・・。)

 バベルの塔については知らないに等しいですが、
神の御座に登ろうとして作ったので「けしからん」と壊したのでは無いかと
思っています。



[1350] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: はらやん(統一きょう会員)
投稿日時: 2000年10月11日 01時01分
> いるかいないか分からない絶対的神に根拠を求めるより、健全な気がします。
>(少なくとも私はそう考えています)

神と考えるとわかりにくいけど、原因者はいると思います。

僕らはここに存在する、存在すると言うことは、結果であり、その結果に対する原因です。
ビックバンでも良いと思いますが、ビックバンを人格的にとらえるのは抵抗があるので。
猿が先祖と言うより、神が親であると考える方が僕は好きです。

[1351] Re: 失楽園
投稿者名: PepperMyst
投稿日時: 2000年10月11日 05時34分
> ちなみに聖典とはなんですか?統一きょう会の本のことですか?
そうです。キリスト教のほうはある程度知ってるので。

>その統一原理をとうして、聖書を読んだ観点で話をしているのが僕の立場です。
>統一原理は勉強したけど、聖書については少ししか勉強していません。
ああ、聖書は持ってるんですね。では、創世記3:22と11:6を見てみてください。
わたしの持ってる奴ではこうです。
*「さあ,人は善悪を知る点で私たちの一人のようになった。
* 今,彼が手を出してまさに命の木からも[実を]とって食べ,
* 定めのないときまで生きることのない様に―」

*「…そしてこのようなことを彼らは行い始めるのだ。今や彼らが
*行おうとすることでそのなし得ないものはないではないか。」

…どうやら聖書の神様は人間が自分に似るのが気に入らないご様子です。

>http://www1.odn.ne.jp/~caw25410/genri/
ちょっとだけみましたが、キリスト教というより陰陽道という印象を受けました。
どうやらキリスト教とは全く違う宗教と考えたほうがよさそうですね。

> バベルの塔については知らないに等しいですが、
>神の御座に登ろうとして作ったので「けしからん」と壊したのでは無いかと
>思っています。
…って、そんなんでいいの?
御座に近寄るだけで「けしからん」という神が自らを超えられることを望んでるとは到底思えないけど?

[1352] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: GОA
投稿日時: 2000年10月11日 05時34分
 創造者(原因者)が存在すれば良いのなら、宇宙人エロヒムでも良いのでは?
しかしそれでは、
>絶対的神の絶対的愛の対象であるからこそ、人間には絶対的価値があるのです。
とは言えなくなってしまい、絶対的神の存在を証明しない限り、人間には絶対的な価値があるとする根拠がなくなってしまいます。
私はそうした「絶対的神が存在しなければ人間は無価値である」という考え方には同意しません。

それから、私は人間は猿より偉いとは思っていないので、先祖が猿でも気にしません。

[1353] Re: イエスは?
投稿者名: PepperMyst
投稿日時: 2000年10月11日 05時41分
> よく意味がわからないけど、堕落する前の人間とイエス様はだいたい同じです。
>イエス様は堕落せずに成長した人類始祖と同じと言った方が良いかなぁ。
…という事は、神が創った人間は3人ですか?なんでまたそんな半端なことしたんでしょうね。

[1354] Re: 不老不死と魂の永遠の違い
投稿者名: GОA
投稿日時: 2000年10月11日 05時47分
> 人間に「永遠に生きたい」とか「永遠の愛」という気持ちがあると言うことは、
>永遠の世界があるから、「永遠に生きたい」とか「永遠の愛」という気持ちを与えられた
>のだと思うということです。

 人が不老不死(現実には不老長寿くらい?)を願う気持ちは理解できますし、医学はその方面の研究もやっていますが、魂として永遠の世界で暮らすということを望んでいるというのは、人間の普遍的な想いなのでしょうか?
私は死後の世界なんて要らないと思っています。

それから「永遠の愛」といっても、それは「死ぬまで」のことを指すのが一般的な理解だと思います。

[1355] Re: 本当に大作ですね
投稿者名: wadja
投稿日時: 2000年10月12日 22時45分
掲示板の方に書かれてあったので、見に来てみました。本当に大作ですね。素人の私には理解できない部分が多々ありますが、中立説の立場からのみではなく、俯瞰的にそれに対する批判も見ることが出来、大変参考になりました。

差し支えなければ質問させていただきたいのですが、同義的置換とは;

オリジナル遺伝子とはDNAの塩基配列が異なるが、作り出されるたんぱく質のアミノ酸の配列は同じとなる塩基の置換。

と考えてよろしいのでしょうか?

[1356] Re: 本当に大作ですね
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月13日 07時49分
>差し支えなければ質問させていただきたいのですが、同義的置換とは;
>
>オリジナル遺伝子とはDNAの塩基配列が異なるが、作り出されるたんぱく質のアミノ酸の配列は同じとなる塩基の置換。
>
>と考えてよろしいのでしょうか?

それでよろしいです。

[1357] Re: 本当に大作ですね
投稿者名: wadja
投稿日時: 2000年10月13日 11時57分
レスありがとうございます。またこのスレッドは繰り返し読ませて頂きます。

ということなら、掲示板の方でtomiさんがやってる蛋白質の合成確率の議論は、さらに弱くなりますよね。

確かにある蛋白質をランダムな試行で合成しようとすれば、天文学的な回数を繰り返さないとできないかもしれない(最初の1回でできてしまうことだって、確率的には同じだけど)。でも同じ蛋白質を合成するDNAの配列がいくつも存在するのなら、確率は高くなる。って、そんなにいくつも組み合わせがあるわけでも無いのかな?

まあ、もともと彼の理屈のおかしいところは、「ある特定の蛋白質ができなければならない」ことを前提としている部分ですかね。違う蛋白質でも似たような働きをするものはいくらでもあるだろうし、だからこそ生物の多様性がある。現状と異なる蛋白質しか出来上がらなければ、違う生物が生まれるだけ。


[1358] Re: 本当に大作ですね
投稿者名: 舞
投稿日時: 2000年10月13日 23時56分
>でも同じ蛋白質を合成するDNAの配列がいくつも存在するのなら、確率は高くな
>る。って、そんなにいくつも組み合わせがあるわけでも無いのかな?

3個のヌクレトチドの配列(コドン)から1つのアミノ酸が
決まります。従って、コドンは64種類、そのうち3種は終止
コドンですから、61種のコドンから20種類のアミノ酸が
コードされることになります。コドンはかなりダブってます。
ちなみに、
私の説では、たまたまできた(確率は1に近い)ポリペプチドの
うち、機能を持つもの(他の化合物と結合できるもの)がたまた
ま残って来た、です(掲示板の方に書いたんだけどな〜)。

しかし、あの精緻な、「翻訳」(translation)の機構が、いったい
どういう風にして獲得されてきたのかは、ちょっと想像できない
ですね。この辺、どなたかコメントありますか?

[1359] Re: 本当に大作ですね
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年10月14日 08時37分
>ということなら、掲示板の方でtomiさんがやってる蛋白質の合成確率の議論は、さらに弱くなりますよね。

それ以前の問題ですよね。

[1360] 掲示板に書かれてましたね
投稿者名: wadja
投稿日時: 2000年10月15日 23時49分
たしかに書いてらっしゃいましたね。失礼しました。
コドンの解説ありがとうございます。

なんせちょっとサボると議論がどんどん流れてて、私のようにメモリーのキャパに問題の有る旧型の人間には、だれがどんな議論をしていたか、把握しきれない部分がありますので、ご容赦下さい。

舞さんの発言も、現場の研究者らしいVividなものが多いので楽しみに拝見しています。また色々教えてください。

[1361] Re: 不老不死と魂の永遠の違い
投稿者名: はらやん(統一きょうかい員)
投稿日時: 2000年10月20日 01時05分
神と人間は親子の関係であり、神は天地創造の時から永遠の未来まで存在し
続けます。人間が肉体の命のみであるなら神と人間は死によって、いつの日か
別れてしまいます。神が永遠に存在し続けるならば、その愛の対象として
創造された人間も霊界において永遠にいきるように創造されていると思います。

[1362] Re: イエスは?
投稿者名: はらやん(統一きょうかい員)
投稿日時: 2000年10月20日 01時30分
> > よく意味がわからないけど、堕落する前の人間とイエス様はだいたい同じです。
> >イエス様は堕落せずに成長した人類始祖と同じと言った方が良いかなぁ。
> …という事は、神が創った人間は3人ですか?なんでまたそんな半端なことしたんでしょうね。

 人類始祖は成長している途中で堕落してしまいました。
イエス様は堕落せずに成長して個人として神の宮となられました。
 人類始祖の肉体を神が創造しているところを見たことはないので、
良く知りませんが、見た目は猿の肉体を利用して人間の創造が行われたのかぁと、
思います。ただ、そのようにして創造された人間は人類始祖(二人)だけで、
肉体だけの血統をたどればイエス様も人類始祖の子孫になるのかなぁと思います。
 しかし、霊的(魂)な面から見れば、堕落した人類始祖の子孫は、
サタンの血統であり、死ねば地獄に行くしかない立場です。
イエス様は堕落せずに成長し個人として神の宮として完成し、人間が死んだ後
パラダイスまでいける道を開いて下さいました。
 価値なき者(堕落した人類始祖の子孫)から、神の一人子としてイエス様が
生まれたと言うことは、人間が神によって再創造されたと言うことはできるかなぁ
と思います。
 神が人間を三人創造したというのが適切かどうかはわかりません。

[1363] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: はらやん(統一きょうかい員)
投稿日時: 2000年10月20日 01時37分
 人間が存在していると言うことは、あきらかな事実であり、
結果であると思います。
 その結果(人間)の中に、愛、生命、理想などが存在しているのも、
事実だと思います。
 その原因も必ず存在しなければならないと思います。
原因の中には、結果に現れているものが存在しなければならないと思います。
すなわち、原因の中に愛、生命、理想などが存在していなければならないと
思います。
 その原因をビッグバンと呼ぼうが、神と呼ぼうがかまいませんが。

[1364] Re: 不老不死と魂の永遠の違い
投稿者名: GOA
投稿日時: 2000年10月22日 10時24分
> 神と人間は親子の関係であり、神は天地創造の時から永遠の未来まで存在し
> 続けます。人間が肉体の命のみであるなら神と人間は死によって、いつの日か
> 別れてしまいます。神が永遠に存在し続けるならば、その愛の対象として
> 創造された人間も霊界において永遠にいきるように創造されていると思います。

 人間が肉体だけの存在で、死によって神と分かれることがあっても良いのではないでしょうか?
我々は生きているあいだに多くの別れを経験しますが、それらに全く価値がないわけでなく、むしろ意義のあることだと思います。
 神様が人間を愛の対象とするにあたり人間の存在が永遠でなければならないというのは、私には理解できません。

[1365] Re: 霊界(科学的には光の速度を超えた世界?)の存在する可能性は?
投稿者名: ヘルメス☆
投稿日時: 2000年10月23日 03時16分
う〜ん、自分は死後の世界にはあまり興味はありませんねぇ。

自分の友人は変人が多く、人間の肉体を不老不死にする研究をしている奴や、人間の脳の活動や情報をコンピュータに電気的に移植して“魂的な永遠”を実現しようとしている奴がいます。
(そりゃ、マトリックスだってか!?)

もしかしたら「死後の世界」はコンピュータの中に出来るかもしれません。

[1366] あのリンク先は>ヘルメスさん
投稿者名: masayuki
投稿日時: 2000年10月23日 15時37分
> http://www.sankei.co.jp/pr/seiron/koukoku/seiron.html
> に在るように、左がかった教師が多いと、極めて悪質な「悪平等」の教育しかしない地域も出てきそうですね。

親や、教師、組合に問題のあることは私も同感です。しかし、リンク先のどの論文なのかはっきりしてませんが、あの雑誌の立場は逆の意味で悪平等的な論調が多いので有名です。ああいう問題の多い連中の言うことを鵜呑みにすることは危険ですよ。

[1367] Re: 左がかった…
投稿者名: ヘルメス☆
投稿日時: 2000年10月25日 11時09分
う〜ん、どちらかというとマスコミって基本的に左がかった人が(特に上のほうに)多いから・・・
実家の在る三重県もかなり「左系」や「進歩的文化人かぶれ」が多かったからなぁ。

> 左がかった教師なのか、求める(文句を言う)親なのか、どちらが首謀者か知りませんが、運動会の徒競走で手を繋いで一緒にゴールインするようなのは(そういう教育は)勘弁してもらいたいものです。

僕はアメリカかぶれじゃないですが、やはり競争の在るほうがまだマシのような気がします。
もしかしたら日本じゃなく韓国か台湾に「帰る」カモ知れない・・・

[1368] tomiさんの疑問に対する回答
投稿者名: クハ72 (ホームページ)
投稿日時: 2000年10月30日 21時15分
 tomiさんが何度も同じ主張をするので自分なりに反論してみました。

 任意の20個のアミノ酸が100個結合して特定の蛋白質が合成される確率はtomiさんの計算通りですが、アミノ酸の配列は決して偶然ではなく遺伝子が決めています。ですから10の130乗分の1などという数字に意味はありませんし、進化と言うのは幾つもの段階を経るものですからいきなり100個ものアミノ酸が結合する確率を求めても意味がありません。
 リチャード・ドーキンス『ブラインド・ウォッチメイカー』や木村資生『生物進化を考える』にもありますが、サルにタイプライターを打たせてシェイクスピアの作品を完成させる例えが解かりやすいと思います。
 "TO BE OR NOT TO BE"という18文字の有名な一文がありますが、アルファベット26文字と空白が書かれた27枚のカードを引き、出て来た文字を紙にボールペンで書いていくという試行なら27の18乗通りの文が出来てしまいます。1回1秒としても5.8×10の25乗秒ですから1.8×10の18乗年かかります。ところが"T"がでるまで任意の1文字を鉛筆で書いては消し"T"が出たらボールペンで書くという試行ならば1文字に付き平均27秒、それを18文字ですから27秒×18=432秒=7分12秒です。自分でも計算間違いじゃないかと疑うほど短い時間です。"T"1文字という中途半端な配列でも意味があります。クモの巣でも血液の凝固でも中間の形質は全く役に立たないことはありません。少しでも生存に有利な変異を経て少しずつ進化したと言うことです。
 あるいは"QAZWSXEDCRFV TGBYH"という全く違った文をコピーする毎に任意の1文字を別の文字に置き換える試行でもいいです。

[1370] 確率論
投稿者名: wadja
投稿日時: 2000年11月1日 23時48分
偶然のみである「特定」のたんぱく質を作ろうとすれば、tomiさんの確率計算であっているとのではないでしょうか?彼は、その遺伝子が突然変異の蓄積で出来上がったこと自体問題にしているので、たんぱく質が遺伝子によって決定されることは、問題の本質とは関係ないように思えたのですが。

ブラインドウォッチメーカーの「ボールペン」は、「自然選択」のイメージですか?だとすると、tomiさんは、分子レベルのDNAの変異には、「自然選択」は働かないと反論します。

舞さん(だったと思う)も以前言われてましたが、「特定」の配列ではなく、「なんらかの」配列が生じる確率は常に1です。問題はその「なんらかの」組み合わせのうち、意味をなすものが一体どれだけあるかということ。種の多様化は、突き詰めていくとたんぱく質の多様性に帰結できるかもしれません。例えば、たんぱく質の一種であるヘモグロビンは、代替となるたんぱく質が、異なった種の間で幾つか知られています。同じ働きのできるたんぱく質は、塩基配列の数を制限しなければ、星の数ほど存在するかもしれません。

#でも、一体生物の体に使われるたんぱく質って、総数何種類くらいあるのでしょう?検討もつかない。誰か知ってたら教えてください。

[1372] Re: 確率論
投稿者名: NATROM
投稿日時: 2000年11月2日 13時01分
> ブラインドウォッチメーカーの「ボールペン」は、「自然選択」のイメージですか?だとすると、tomiさんは、分子レベルのDNAの変異には、「自然選択」は働かないと反論します。

tomiさんの議論の欠点は、「DNAの変異には自然選択が働かない」という前提を無条件においていることです。明らかにこの前提は誤りです。もうちょっとましなダーウィニズムに対する反論は、「完成にいたる途中の蛋白質は役に立たない」ですが、進化途上の蛋白質の有用性について議論するのであればともかく、そんなことには一切触れず、「偶然にこれこれの蛋白質ができる確率は10の20乗分の1だ」という議論は的外れです。でも、tomiさんには多分理解してもらえないでしょうね。


> #でも、一体生物の体に使われるたんぱく質って、総数何種類くらいあるのでしょう?検討もつかない。誰か知ってたら教えてください。

ヒトゲノムに存在する遺伝子は5万〜10万と言われています(おそらく5万に近い)。すべての遺伝子が蛋白質をコードしているわけではないし、蛋白質も修飾されますので一概に言えませんが。ざっと数万と見ておけば、そんなにオーダーが異なってはいないのでは。

[1373] Re: 確率論
投稿者名: クハ72 (ホームページ)
投稿日時: 2000年11月2日 19時14分
> ブラインドウォッチメーカーの「ボールペン」は、「自然選択」のイメージですか?だとすると、tomiさんは、分子レベルのDNAの変異には、「自然選択」は働かないと反論します。

 アミノ酸とコドンの対応はメチオニンのように1:1の場合もあれば、バリンのように1:4の場合もあります。塩基が1つ変わっただけでアミノ酸が変わる時もあれば変わらない時もあり、前者は自然選択が働くことがありますが、後者は同義的な変化であって自然選択の対象とはならないでしょう。
 塩基配列がAUG(便宜的にRNA文字で表記)だったのが最後の文字だけ他のに置き換わったならメチオニンがイソロイシンになります。ところがGUUの最後の文字がどう置き換わろうとバリンのままです。
 つまり塩基配列が変異する確率が一定でも蛋白質レベルでは必ずしも一定だとは限らないわけで(表現型ではもっとばらつくのでは)、フェニルアラニンの次に来るのがメチオニン(1/64)とバリン(1/16)とでは確率が4倍も違うんですね。ですから単純に確率を計算するには蛋白質ではなく核酸だということです(でも平均すればどのアミノ酸も1/20かな?)。

参照:木村資生『生物進化を考える』第7章2 分子進化を理解するための基礎知識 pp.196-201

[1374] Re: 確率論
投稿者名: wadja
投稿日時: 2000年11月3日 00時53分
> tomiさんの議論の欠点は、「DNAの変異には自然選択が働かない」という前提を無
>条件においていることです。明らかにこの前提は誤りです。

不勉強でした。以前PepperMystさんにも尋ねたことがあったのですが、未だにDNAの変異そのものに自然選択が働くということが、イメージできないでいます。

>「偶然にこれこれの蛋白質ができる確率は10の
>20乗分の1だ」という議論は的外れです。

この部分は私も全く同感です。出来上がった蛋白質が有効であったからこそ、その蛋白室が残る。何も意図的に特定の蛋白質を作ろうとして変異が起こる訳では無い。

> ヒトゲノムに存在する遺伝子は5万〜10万と言われています(おそらく5万に近い)。

今朝の「日経新聞」に、ゲノムの解析の次は、蛋白質の解析競争だと言う記事がありました。それによると人間の持つ蛋白質は10万種類(活性化されていると思しき遺伝子の数からの類推に過ぎないかもしれませんが...)だそうです。

同種の生物といえど、血液型を始め相補性を持つ異なる蛋白質の存在は知られている。異種の生物であれば、異なる蛋白質を持つのは当然。地球上の全ての生物で有効に使用される蛋白質は、それこそ星の数ほどあるかもしれませんね。

[1375] 同義置換
投稿者名: wadja
投稿日時: 2000年11月3日 01時02分
>  アミノ酸とコドンの対応はメチオニンのように1:1の場合もあれば、バリンの
>ように1:4の場合もあります。塩基が1つ変わっただけでアミノ酸が変わる時もあ
>れば変わらない時もあり、前者は自然選択が働くことがありますが、後者は同義的な>変化であって自然選択の対象とはならないでしょう。

申し訳ありません。コドンの同義置換に言及された発言だとは考えが及びませんでした。ただ、以前舞さんに同義置換のことを教えていただいた時に考えたのですが、コドンの同義置換の数は、「特定の蛋白質の出来る確率」には直接影響がないような気もします。あくまで「特定の蛋白質が偶然にできる」ことにこだわるのであれば、「それ以外の蛋白質が出来てしまう」コドンの組み合わせも同様に増加してしまうからです。

[1376] Re: 確率論
投稿者名: 舞
投稿日時: 2000年11月3日 13時58分
こちらでは、まともに議論ができそうなので書きこみさせて
いただきます。

結論から言うと、クハ72さんや、NATROMさんの論点では、
tomi さんらの疑問に答えていないと思います。tomi さんらの疑問
は要するに、例えば100mer (100個つながっているという
意味)のペプチドが偶然できる可能性は、単純計算すると20の
100乗分の一で、「非常に低い」。「そんなことが偶然おこるはずが
ない」、ということですよね。

実際100mer の、機能を有する、ペプチドがどうやってできてきた
(この過程には進化が関与しています)かは非常に不思議であっ
て、ある程度直観的に理解できる説明を与えないと、納得できな
いのでは?

>ところが"T"がでるまで任意の1文字を鉛筆で書いては消し"T"が
>出たらボールペンで書くという試行ならば1文字に付き平均27秒、それを18文字ですから
>27秒×18=432秒=7分12秒です。自分でも計算間違いじゃないかと疑うほど短い時間です。
>"T"1文字という中途半端な配列でも意味があります。クモの巣でも血液の凝固でも中間の
>形質は全く役に立たないことはありません。少しでも生存に有利な変異を経て少しずつ進
>化したと言うことです。

これらは、すでに機能ペプチドが成立している場合には、妥当だ
と思いますが、機能ペプチドができるまでの段階、つまり、まだ機能を
持っていない段階で、いったいどうやって選択圧がかかったのかが
わかりません。
進化途上のタンパクの有用性、、、、NATROMさん、良い仮説がありますか?

私見では、このタイプライターの理論では、アルファベットをヌクレオチ
ドなりアミノ酸なりにあてはめた場合、機能たんぱく質ができてくる
までのことを説明するのは無理だと思います。

[1377] 機能を有するペプチド
投稿者名: 安賀須若人
投稿日時: 2000年11月4日 00時57分
舞さん、お久しぶりです!

任意のアミノ酸残基100個からなるペプチドが機能を有するか、
という問題に関しては、簡単に答えることはできませんが
次のようなことを考慮に入れる必要があると思います。
まず、ホモロジーモデリングの場合、
30%程度の相同性があれば立体構造はほぼ同じになるので
モデリングがうまく行くというのが常識です。
また、蛋白質の立体構造のフォールディングパターンは
1,000種類程度ではないかと予測されています。
これらのことを考慮すると
特定のアミノ酸配列がペプチドが偶然できる確率は、
単純計算して20の100乗分の1でしょうが、
何らかの機能を有する蛋白質ができるとか
一定のフォールディングをした蛋白質ができる確率ですと
具体的計算値はちょっとすぐには答えられませんけど、
そんなに低くならないように思います。

p.s.
100merという表現は間違いではないですけれど
100resという方が自分の好みです(^^)。

[1378] Re: 機能を有するペプチド
投稿者名: 舞
投稿日時: 2000年11月4日 02時31分
> 舞さん、お久しぶりです!

おお〜安賀須さん!!!


> まず、ホモロジーモデリングの場合、
> 30%程度の相同性があれば立体構造はほぼ同じになるので
> モデリングがうまく行くというのが常識です。
> また、蛋白質の立体構造のフォールディングパターンは
> 1,000種類程度ではないかと予測されています。
> これらのことを考慮すると
> 特定のアミノ酸配列がペプチドが偶然できる確率は、
> 単純計算して20の100乗分の1でしょうが、
> 何らかの機能を有する蛋白質ができるとか
> 一定のフォールディングをした蛋白質ができる確率ですと
> 具体的計算値はちょっとすぐには答えられませんけど、
> そんなに低くならないように思います。

まったくおっしゃる通りです。さらに付け加えますと、アミノ酸
10mer 程度で何らかの化合物と結合する性質を持つことは往々
にしてあります。ご存知と思いますが、こういうのをスクリーニ
ングするためにファージディスプレイライブラリーというものが
ありますね。

また、タンパク質の活性中心には、しばしばモチーフというもの
が存在しており、極めて少数のアミノ酸(2−数個程度)が機能
の発揮に重要な鍵を握っています。

それから、ご説明のフォールディングのパターンが有限であること
とも関連すると思いますが、多くのたんぱく質は基本的にドメイン
のつなぎ合わせから成っていますよね。


> 100merという表現は間違いではないですけれど
> 100resという方が自分の好みです(^^)。

ううむ、molecular の分野では100res というのはfamiliarで
はないような、、、というか、論文で書くとしたら省略せずに
100 residues ですね。
ちなみに、ヌクレオチドなどで短い奴には20mer などと日常的に
言っていますが(20resとは言いません)、論文でそう書いたか
どうかは今思い出せません。ジャパニーズイングリッシュ(or 完全
な日本語)なのかもしれませんね。oligoDNA と書いたら DNA ologo-
nucleotide と直されたこともあります。

[1379] Re: 機能を有するペプチド
投稿者名: wadja
投稿日時: 2000年11月4日 11時49分
> また、蛋白質の立体構造のフォールディングパターンは
> 1,000種類程度ではないかと予測されています。

素人の初歩的な質問で申し訳ありませんが、蛋白質の機能を考える時、
その立体構造と塩基配列と、どちらが重要なのでしょうか?素人考えで
は、その立体構造と要所要所の塩基配列が同じなら、似たような機能を
持ちそうな気がするのですが...おかしいですか?

> 具体的計算値はちょっとすぐには答えられませんけど、
> そんなに低くならないように思います。

せかす訳ではありませんが、期待させて下さい(^。^)

[1380] 多少ディープかな?
投稿者名: 安賀須若人
投稿日時: 2000年11月4日 19時53分
> また、タンパク質の活性中心には、しばしばモチーフというもの
> が存在しており、極めて少数のアミノ酸(2−数個程度)が機能
> の発揮に重要な鍵を握っています。

Zinc fingerとか EF handとかありますよね。
DNA結合蛋白質だと「モチーフ」=「分子認識」的なところがありますね。

> それから、ご説明のフォールディングのパターンが有限であること
> とも関連すると思いますが、多くのたんぱく質は基本的にドメイン
> のつなぎ合わせから成っていますよね。

そうですね、
ドメインは100残基程度からなることが多いようですが、
もう少し小さめのものですと郷通子さんのが提唱するところのモジュールが
蛋白質の進化関係では有名ですよね。

> > 100merという表現は間違いではないですけれど
> > 100resという方が自分の好みです(^^)。
>
> ううむ、molecular の分野では100res というのはfamiliarで
> はないような、、、というか、論文で書くとしたら省略せずに
> 100 residues ですね。
> ちなみに、ヌクレオチドなどで短い奴には20mer などと日常的に
> 言っていますが(20resとは言いません)、論文でそう書いたか
> どうかは今思い出せません。ジャパニーズイングリッシュ(or 完全
> な日本語)なのかもしれませんね。oligoDNA と書いたら DNA ologo-
> nucleotide と直されたこともあります。

structural 特に蛋白質の分野だと
会合体に dimer とか tetramer とかの mer表現を使うので
アミノ酸残基の数は mer を使わず residues で表現するのが普通ですね。
確かに国内ではresって表現を見掛けますけど
よく考えるとジャパニーズイングリッシュなのかもしれませんね。
今後はきちんとresiduesって書かないといけないですね。<ちと反省

[1381] 立体構造もアミノ酸配列も重要です
投稿者名: 安賀須若人
投稿日時: 2000年11月4日 20時41分
wadjaさん、こんにちは、

> 素人の初歩的な質問で申し訳ありませんが、蛋白質の機能を考える時、
> その立体構造と塩基配列と、どちらが重要なのでしょうか?素人考えで
> は、その立体構造と要所要所の塩基配列が同じなら、似たような機能を
> 持ちそうな気がするのですが...おかしいですか?

それでいいと思います。
それとつまらない小姑的指摘ですが蛋白質はアミノ酸からできているので
「塩基配列」ではなくて「アミノ酸配列」です。
あくまでも一般論としてですが
立体構造と活性部位の特定のアミノ酸は同じくらい重要でしょう。
各種ゲノムプロジェクトで拾われてくる蛋白質について言えば
生化学的に機能を確かめられていなくて
×× like protein だの probable ○○ase(○○aseは酵素の名前)だのが
いっぱいありますように、
アミノ酸配列の類似度が高く(=立体構造が似ていて)
活性残基に対応するアミノ酸が保存されていたら
同じ様な機能を持っていると期待するのが普通です。
もっとも、クリスタリンのように
酵素あるいは酵素類似蛋白質が違う機能を果たしていることもあります。

> せかす訳ではありませんが、期待させて下さい(^。^)

うーん、はっきり言って期待しないで下さいね(涙)。
非常に単純化すると、
特定の30残基の配列を機能を持った蛋白質と同一にしてしまうと
他の70残基の配列はどうであっても同じ様な立体構造になるでしょう。
(これだけでも20の70乗上がって20の30乗分の1になりますが、、、)
まず、問題は30残基として可能なパターンがどのくらいあるかです。
20の30乗通りの全てが機能を持った蛋白質になるわけでもないでしょう。
しかしその30残基から機能を期待できなくても、
残りの70残基分のどこかで
別の機能を持った蛋白質と類似性が高くなってしまうと
機能を持った蛋白質になってしまうことが考えられます。
この辺が、すっきりと整理できないのです。

[1382] Re: 立体構造もアミノ酸配列も重要です
投稿者名: wadja
投稿日時: 2000年11月4日 21時21分
安賀須若人さん、早速のご丁寧なレスありがとうございました。

> それとつまらない小姑的指摘ですが蛋白質はアミノ酸からできているので
> 「塩基配列」ではなくて「アミノ酸配列」です。

すでに素人の頭の中は、DNAと蛋白質がいっしょくたになってます(笑)
ご指摘ありがとうございます。

> うーん、はっきり言って期待しないで下さいね(涙)。
(中略)
> この辺が、すっきりと整理できないのです。

大丈夫です。その辺りを専門家の方にすっきりと整理して頂いても素人にはきっと歯が立たないでしょう(笑)

tomiさんの論点は、可能なアミノ酸の組み合わせの天文学的な数から、ある特定の蛋白がランダムに出来る確率はゼロに等しいとすること。これを否定するには、「アミノ酸をランダムに100個並べたら、何らかの蛋白質になる可能性は××で、そのうち生体の中で機能を持ちそうなものが出来る確率は××だから、そんなに確率は低くない」とはっきり言えれば直感的で分かり易いかなと思いました。

多分ゲノムの解析→蛋白質の構造解明なんて、今一番ホットな話題ですから、そこまで正確に、今すぐ言えることではないだろうと思います。でも少なくとも、tomiさんのようにあまりに単純化して確率を論じても、意味をなさないことだけは分かりました。

ありがとうございます。

[1383] Re: 多少ディープかな?
投稿者名: 舞
投稿日時: 2000年11月9日 00時46分
機能ペプチドの成立に関しては上記のような事たちから
ある程度のことが言えると思いますが、私の最大の疑問
は、、、、、
やはり、いつ、どうやって遺伝子とたんぱく質の連関が
成立したかですね。

遺伝子の原型(RNA?)やアミノアシルtRNA という
ものが非常に早期から成立していたのですかね。
それとも、そういう物はあとからできて来て、それまで
は遺伝子を持たない(たんぱく質や核酸は持つ)生物が
いたのでしょうか。
安賀須さんは、この辺はどのように考察されてますか?

[1384] RNAと蛋白質の連関
投稿者名: 安賀須若人
投稿日時: 2000年11月10日 19時32分
舞さん、こんにちは

> やはり、いつ、どうやって遺伝子とたんぱく質の連関が
> 成立したかですね。

確かに非常に大きな疑問ですね。

> 遺伝子の原型(RNA?)やアミノアシルtRNA という
> ものが非常に早期から成立していたのですかね。
> それとも、そういう物はあとからできて来て、それまで
> は遺伝子を持たない(たんぱく質や核酸は持つ)生物が
> いたのでしょうか。
> 安賀須さんは、この辺はどのように考察されてますか?

正直言って守備範囲外で最新の研究についてフォローしてしていませんし、
全く見当もつかないですね。
「自己複製」&「触媒活性」の両機能を揃えた
RNAのみの系が蛋白質を含んだ系よりも先行するというのは
(=RNAワールドが蛋白質を使う生物に先行する)
何となく認められていますけれど、
どのように蛋白質と結びつくかについては
speculationの域を出ていないように思います。

in vitroの系で「分子進化工学」的に
アミノアシル化活性を持ったリボザイムを選抜している研究者もいるようですが
アミノアシルtRNAからポリペプチドまでの道のりであっても遠そうですね。
アミノアシルtRNA合成酵素の構造解析から
分子認識機構についてはだいぶ分かってきたようですが
この酵素自体がどうして生じたかについては答えられませんし
どの蛋白質が最初にRNAとの結びつきで生まれたかとかは
今後の研究を待たなければならないのではないでしょうか。

ただ、蛋白質そのものは疎水性残基の含量が程々であれば
疎水性相互作用で丸まりますし、カルボキシル基とアミノ基があれば
(化学的に言えば酸があれば加水分解反応は触媒されるので)
なんらかの触媒活性が出ても不思議はありません。
ひょっとしてRNAとは無関係に数十残基くらいの蛋白質が生まれて
それとRNAが結びついたりしたのかもしれないと
勝手に想像したりもしています。

[1385] Re: RNAと蛋白質の連関
投稿者名: 舞
投稿日時: 2000年11月13日 00時30分
> 「自己複製」&「触媒活性」の両機能を揃えた
> RNAのみの系が蛋白質を含んだ系よりも先行するというのは
> (=RNAワールドが蛋白質を使う生物に先行する)
> 何となく認められていますけれど、
> どのように蛋白質と結びつくかについては
> speculationの域を出ていないように思います。
>
> in vitroの系で「分子進化工学」的に
> アミノアシル化活性を持ったリボザイムを選抜している研究者もいるようですが
> アミノアシルtRNAからポリペプチドまでの道のりであっても遠そうですね。
> アミノアシルtRNA合成酵素の構造解析から
> 分子認識機構についてはだいぶ分かってきたようですが
> この酵素自体がどうして生じたかについては答えられませんし
> どの蛋白質が最初にRNAとの結びつきで生まれたかとかは
> 今後の研究を待たなければならないのではないでしょうか。
>
> ただ、蛋白質そのものは疎水性残基の含量が程々であれば
> 疎水性相互作用で丸まりますし、カルボキシル基とアミノ基があれば
> (化学的に言えば酸があれば加水分解反応は触媒されるので)
> なんらかの触媒活性が出ても不思議はありません。
> ひょっとしてRNAとは無関係に数十残基くらいの蛋白質が生まれて
> それとRNAが結びついたりしたのかもしれないと
> 勝手に想像したりもしています。

そうですねぇ。「連関の輪」は現在閉じられてしまっていますね。

前にもここで述べたのですが、深海に生息する見たこともないよ
うな生物を調べてみたいです(へちさんは否定的だったなぁ)。

[1386] 失われた連関を求めて
投稿者名: 安賀須若人
投稿日時: 2000年11月13日 21時19分
舞さん、こんにちは

> 前にもここで述べたのですが、深海に生息する見たこともないよ
> うな生物を調べてみたいです(へちさんは否定的だったなぁ)。

RNAワールドと比べると新しすぎますけれど
ちょっと前に岩塩に封じ込められていた細菌の話題がありました。
物質循環が緩慢で調査も進んでいないという点では深海よりも地下の方が
見たこともないような生物(といっても細菌とか古細菌でしょうけど)が
見つかりそうではないかとほのかに淡い期待をしています。

遺伝子にコードされているアミノ酸にグルタミン酸とグルタミンがあるのに
ヒドロキシプロリンやヒドロキシルリジンがコードされていない理由とか
20種類以外のアミノ酸(オルニチンとか)が使われていない理由とか
蛋白質の誕生を巡る疑問はいろいろありますね。
今後の研究の進展によって
少しずつでも疑問に答えられるようになっていくことを期待しています。

[1387] 見たこともないような生物
投稿者名: へち
投稿日時: 2000年11月15日 21時58分
久しぶりです。

> > 前にもここで述べたのですが、深海に生息する見たこともないよ
> > うな生物を調べてみたいです(へちさんは否定的だったなぁ)。
>
> RNAワールドと比べると新しすぎますけれど
> ちょっと前に岩塩に封じ込められていた細菌の話題がありました。
> 物質循環が緩慢で調査も進んでいないという点では深海よりも地下の方が
> 見たこともないような生物(といっても細菌とか古細菌でしょうけど)が
> 見つかりそうではないかとほのかに淡い期待をしています。

現在、100℃を越える熱水や0℃以下の南極の氷から、また上は成層圏から下は10000mクラスの深海まで、様々な環境から生物が発見されています。
また、ご指摘の地下についても、3000m深度の油田あるいはガス田から微生物が単離されています。案の定古細菌でしたが。
以上のように、いくら極限環境と言っても物質が循環している限り必ずと言っていいほど生物が侵入するので、その環境に適応したユニークな生物が見つかる可能性はあっても、現在の生命の枠組みを越えるような生命体が見つかる可能性はかなり厳しいのではないでしょうか。

[1388] どこへ行く!「みんなの進化論」
投稿者名: 遠藤
投稿日時: 2000年11月24日 18時29分
ここでのツリーは、YAHOO!掲示板の社会科学カテ「男女同権反対」へのツッコミとしましょう。ドーキンスを斬り、ダーウィンを斬り、さらには木村資生も斬って打ち立てる新しい「みんなの進化論」とは!彼らはいったい何処へ進もうとしているのか!創造論からの反進化論とは一味異なる爽快感!

まだ読んでいないトンデモファンは必見です。ただし、掲示板に参加することはあまりお薦めしませんけど。

http://messages1.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=1835556&tid=ckbdwf18a2hbfbp&sid=1835556&mid=1

[1389] Re: どこへ行く!「みんなの進化論」
投稿者名: NATROM
投稿日時: 2000年11月24日 18時52分
ウォッチに徹するとこんなに楽で楽しいとは思わなかった。鳥はやはり見るものであろう。

ドーキンスもグールドもダーウィンも木村もだめとなると、やはり今西か中原秀臣だろうか。ウイルス進化論を強力にぶちあげて主流の進化論をけなすと受けるかなあ。

[1390] Re: どこへ行く!「みんなの進化論」
投稿者名: masayuki
投稿日時: 2000年11月24日 22時22分
NATROMさんご苦労様でした。
言い回しがやたらと複雑で、たぶん論理性が不完全なのをごまかすためなのでしょうが、ROMするのも疲れますよ。
viscose9、Demosthenesと言うHNの、大多数と対立する女性二人の活躍が楽しみです。
ただ、私が危惧することは、ROMしている人たち全員がトンデモウォッチャーなのではなく、普通の人が進化論を誤解してしまうのではないかと言うことです。
今日、もう一つの掲示板にあった、安賀須さんの言葉が引っかかっています。

>私が疑似科学を憎むのは、それがもたらす知的退廃が地球環境を含めた現実の認識を歪めることで、人類の生存への知恵を損なうからです。(安賀須若人 投稿日:11月24日(金)12時55分48秒 )

[1391] と学会のように「しなやかに」
投稿者名: 遠藤
投稿日時: 2000年11月25日 10時03分
> ただ、私が危惧することは、ROMしている人たち全員がトンデモウォッチャーなのではなく、普通の人が進化論を誤解してしまうのではないかと言うことです。
> 今日、もう一つの掲示板にあった、安賀須さんの言葉が引っかかっています。
>
> >私が疑似科学を憎むのは、それがもたらす知的退廃が地球環境を含めた現実の認識を歪めることで、人類の生存への知恵を損なうからです。(安賀須若人 投稿日:11月24日(金)12時55分48秒 )

masayukiさんや安賀須さんのご意見には私も賛成します。しかし、例の掲示板で誤りを指摘しても無駄であったことは、NATROMさんやEzoWolfさんで証明済みです。物臭で繊細な(?)私には、あの掲示板で罵詈讒謗を受けたくありません。それよりも、と学会のように面白おかしく茶化したほうが楽しいですし、あの掲示板をROMしている人がここを見る可能性にかけたほうがよいと私は考えています。

最近では、tanvoolという方の「『ランダムな突然変異が、適応的な進化を“全くの偶然”に生み出している』というのが進化論だ」という認識にシビレました。

そう考えているんじゃ、みんなの進化論を作りたくなるわなー(^^;)。

[1392] Re: どこへ行く!「みんなの進化論」
投稿者名: hitou
投稿日時: 2000年11月26日 13時11分
message: 2760 で「『みんなの創造論』を作ろう」という人が出現。

で、この方、プロフィールのおすすめサイトであの「新人類の創造論」
を選んでますけど、もしかして御本人なんでしょうか。

[1393] Re: どこへ行く!「みんなの進化論」
投稿者名: 遠藤
投稿日時: 2000年11月27日 09時59分
>> ただ、私が危惧することは、ROMしている人たち全員がトンデモウォッチャーなのではなく、普通の人が進化論を誤解してしまうのではないかと言うことです。

>しかし、例の掲示板で誤りを指摘しても無駄であったことは、NATROMさんやEzoWolfさんで証明済みです。(遠藤)

無駄ではなかったことを証明する投稿がありました。たとえ悪口雑言を受けても、正論は力があるのだなあ。ガリレイを思い出しました。NATROMさんの努力も報われたようです。

>viscose9さんは、大丈夫
投稿者: taroumaru_oo 2000年11月25日 午後 7時37分
メッセージ: 2725 / 2778
この混乱した掲示板において、あなたの冷静さは特筆すべきものです。
私は、この掲示板の様子に疑問を感じ、過去ROM をチェックしたりして考えている最中です。
ここの多くの参加者は、ダーウィンを始めとする進化論をどのくらい理解しているのだろう?
自然淘汰、適応度、形質…進化を理解する上で必須な用語に対する認識もはっきりしていません。
もしかしたら、殆ど理解せずに固定観念だけで、排除しているだけと、思うほどです。
進化論に対する本当に基礎的な知識がない場合、集団遺伝学や、ネオ・ダーウィズムを理解できないでしょう、木村の中立説や、ドーキンスの利己的遺伝子説を理解することは、もちろん無理というものです。
しかし、不思議なことに色々な学者の研究成果のダイジェストを引用して自分たちの論理に適当に肉付けしています。1970年代以降の研究はほとんど、上記の研究成果の影響を受けて成立しています。彼らの引用しているものも多分そうでしょう。
「みんなの進化論」とはいったい何なのでしょうか? (全文引用)

私が創造科学掲示板に投稿したのも、教会に通う大勢の子供たちのためでした。彼らが科学について考えられるようになりますように、と。

taroumaru_ooさんのような人が増え、さらには「男女同権と生物学には関係がない」とまで議論が進めばよいのですが。

[1394] Re: どこへ行く!「みんなの進化論」
投稿者名: f04a9081
投稿日時: 2000年11月29日 08時14分
はじめまして
「みんなの進化論」のROMです。

> taroumaru_ooさんのような人が増え、さらには「男女同権と生物学には関係がない」とまで議論が進めばよいのですが。

見た感じでは、多数の人はただの「進化論知ったかぶり大会」に興じているだけのようで無理じゃないでしょうか?
「進化論なんて空論だ!!」と書き込んだ人には「お引き取り下さい」の一言ですしね。
本来なら「我々は○○で△△な観点から進化論は男女同権問題を説明できると思っている」と答えられねばならないのに。

まあ、権威とされているものをけなすと格好良く見えると誤解しがちな良い例なのでしょうか。
理解して納得する事と盲信の違いもわかってない。

NATROMさんがおっしゃるように、中原氏の名前が挙がって来ましたね・・・

乱入して申し訳ありませんでした、失礼します。

[1395] Re: と学会のように「しなやかに」
投稿者名: hitou
投稿日時: 2000年11月30日 07時28分
あの人達は、進化論の一般向けの解説書を読むまえに「トンデモ本の世界」を
読むべきだと思ってしまいます。

  コンノ氏の哲学を要約するなら、「私に理解でき
 ないものは間違いだ」ということであろう。理解で
 きないのは自分の勉強不足のせいだとは思いもしな
 いのだ。
(「トンデモ本の世界」p.251)

などという指摘を彼らはどう考えるのかな。

[1396] Re: どこへ行く!「みんなの進化論」
投稿者名: taroumaru_oo
投稿日時: 2000年11月30日 07時50分
JA50さんのように参加するのも面白い。
普通の進化論者の数が少なすぎて、レスをつけるのも大変。
ROMしてないで助けてよ。

[1397] Re: どこへ行く!「みんなの進化論」
投稿者名: f04a9081
投稿日時: 2000年11月30日 14時17分
> JA50さんのように参加するのも面白い。
賛成です、内容そのものは正論だと思いますから。ちょっと煽り過ぎかな(笑)

> 普通の進化論者の数が少なすぎて、レスをつけるのも大変。
> ROMしてないで助けてよ。
そこまで自信がないんです、ゴメンナサイ。
議論の進め方そのものの矛盾やルール違反は指摘して行きたいと思います。

[1398] Re: どこへ行く!「みんなの進化論」
投稿者名: NATROM
投稿日時: 2000年11月30日 15時01分
> 普通の進化論者の数が少なすぎて、レスをつけるのも大変。
> ROMしてないで助けてよ。

わかる。その気持ちわかり過ぎる。(でも助けない)。
taroumaru_ooさんならできるさ。がんばって。

2ちゃんねるの生物板で、例のトピが話題になっていたとき、同じ思いでしたよ。
「見てないで手伝えよ」って。口を挟むとどういうことになるか、2ちゃねらーの
みなさんはわかっていたようです。さすがですね。

[1399] Re: どこへ行く!「みんなの進化論」
投稿者名: EzoWolf
投稿日時: 2000年11月30日 23時00分
流れは速いし、用語を変な意味で使うし、論理の整合性はまるでない。
そのくせ、最新の研究の話は強引に切り貼りするんだよね。
まともに読むのは結構しんどい。

GEDROLF(2526番の発言)さんのように見るのが一番正しいようだ。

[1400] 「と」ですね
投稿者名: T8848
投稿日時: 2000年12月1日 01時33分
> 流れは速いし、用語を変な意味で使うし、論理の整合性はまるでない。
> そのくせ、最新の研究の話は強引に切り貼りするんだよね。
> まともに読むのは結構しんどい。

ずっと前、まだ4・500件くらいの頃にちょっと覗いてたけど、ここで話題になって見に行ってみたら、あまりの速さにほとんど読むのを諦めました。

> GEDROLF(2526番の発言)さんのように見るのが一番正しいようだ。

これこれ、違った視点で楽しむ、「と」との正しい関係です。
…って、あ、ちゃんと研究しなきゃだめなのか。社会科学として。

いや、でもそういう考察をきちんとしたら本の一冊も書けそうです。

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